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2025.05.19 デザインの話

封筒選びで失敗しないために──大きさと色の正しい決め方

封筒選びで失敗しないために──大きさと色の正しい決め方

ビジネスでもプライベートでも、手紙や書類を送る際に欠かせないのが「封筒」です。しかし、「どのサイズを使えばいいの?」「色はどれが適切?」と迷った経験がある人も多いのではないでしょうか。封筒はただの包装ではなく、受け取る相手に与える印象や、実用性にも大きく関わる重要なアイテムです。この記事では、封筒の大きさと色をどうやって決めたらよいのかを、用途や状況に応じて詳しく解説します。


■ 1. まずは「用途」を明確にする

封筒選びの第一歩は、「何を送るのか」をはっきりさせることです。以下のような目的ごとに、適した封筒の種類やサイズが異なります。

  • 請求書や見積書を送る:ビジネス文書の場合は、A4サイズの書類を折らずに入れられる「角形2号(角2)」が一般的です。

  • 履歴書や職務経歴書を送る:こちらも折らずに送るのがマナーなので、角形2号が好まれます。

  • お祝いの手紙や招待状:フォーマルな印象を与える洋形1号(長方形で横開き)が適しています。

  • 日常的な手紙や簡易な通知:長形3号(A4を三つ折りにして入るサイズ)が標準です。

サイズ選びを誤ると、無理に折り曲げたり、書類が飛び出したりする恐れがあるため、送る内容に対して「折らずに入るかどうか」を基準に考えると良いでしょう。


■ 2. 色が持つ「印象」を考える

封筒の色には、単なる好みを超えて「意味」や「印象」があります。特にビジネスや冠婚葬祭では、色選びひとつで失礼にあたることもあります。

  • 白・グレー・クリーム色:最も一般的な色で、ビジネス用途に最適。誠実さや清潔感を与える。

  • 茶封筒(クラフト色):コストを抑えた実用的な選択肢。事務的な印象が強く、日常的な連絡や社内文書の送付に適しています。

  • パステルカラー(ピンク、ブルー、水色など):優しい印象を与えるため、個人宛の手紙やお礼状、季節の挨拶状に向いています。

  • 黒・濃紺などの暗色系:重々しい印象を与えるため、葬儀関連や厳かな場面で使われますが、一般的には避けられることが多いです。

  • 金・銀などの装飾封筒:招待状や祝賀イベントなど、特別な場面で華やかさを演出したいときに有効です。

相手との関係性や場面をよく考えて、色を選ぶことがマナーの一つと言えるでしょう。


■ 3. 封筒の「形状」にも注意

封筒には、縦長(長形)と横長(洋形)、正方形に近いものなど、さまざまな形状があります。一般的に日本では縦書き文化が根強く、長形封筒が多く使われていますが、洋形封筒は洋風のカードや招待状との相性が良く、横書きに適しています。

相手が目にしたときの「開けやすさ」や「読みやすさ」も考慮して、形を選ぶのがポイントです。


■ 4. 封筒は「第一印象」──ブランドの顔にもなる

特にビジネスシーンでは、封筒がそのまま「会社の第一印象」になることもあります。封筒の選び方一つで、「きちんとした会社だな」「細部に気を使っている」と思ってもらえるか、「雑な印象」を与えてしまうかが変わります。

ロゴ入りの封筒や、自社カラーを取り入れたデザインにすることで、ブランディングにもつながります。逆に、くたびれた封筒や汚れた封筒は、どれだけ中身が立派でも印象を下げてしまいます。


■ 5. 最後に:迷ったときは「基本に戻る」

どうしても迷ってしまう場合は、「白の角形2号」や「長形3号」を選ぶのが無難です。これらは多くの場面で使いやすく、失礼にもなりにくいからです。カラフルで個性的な封筒を使いたい場合でも、まずは相手や目的をよく考え、「その色・サイズで相手にどう伝わるか」を意識することが大切です。


まとめ

封筒は、単なる“包むもの”ではなく、相手への配慮や自分の印象を伝える「コミュニケーションツール」です。サイズ、色、形状などを適切に選ぶことで、思いやりや信頼感を伝えることができます。