GRASPERS

”らしさ”を輝かせる
ブランディングデザイン会社

2025.07.15 デザインの話

「おまかせします」が難しいって本当?納得いく制作に必要な“伝える力”

「おまかせします」が難しいって本当?納得いく制作に必要な“伝える力”

 


「おまかせします」は本当に任せられている?

 

デザイン制作の現場でよく耳にする「おまかせします」という言葉。一見、制作者への信頼の表れのように聞こえますが、実はとても難しい依頼のかたちでもあります。なぜかというと、「何を」「どう」おまかせしたいのかが不明確なままでは、ゴールのイメージが共有できないからです。もちろん、信頼していただけるのはありがたいこと。でも、私たちは“自由”ではなく、“目的に合った最適解”を求められていると感じています。

 

デザインは“選択”の連続です

 

デザインには、実に多くの判断ポイントがあります。色、フォント、写真、レイアウト、紙、サイズ、言葉のトーン……どれも「なんとなく」では選べません。たとえば、チラシの配布先が30代主婦層なのか、学生なのかでも選ぶ色や文字の大きさは変わってきます。もし「おまかせ」と言われた場合でも、どんな印象を与えたいのか伝えたいことの優先順位避けたい表現など、最低限のヒントをいただけると、仕上がりにぐっと説得力が出てきます。

 

依頼側が用意しておくとスムーズな情報

 

「具体的に何を伝えればいいかわからない」という方も多いかもしれません。そんなときは、以下のようなことを事前に少し考えておいていただけると、打ち合わせがとてもスムーズになります。

  • 目的:何のための制作物なのか?(例:新規顧客獲得、既存顧客向けのリピート施策など)

  • 対象:誰に向けたものか?(年齢層、性別、職業、ライフスタイル)

  • 雰囲気:どういう印象にしたいか?(例:やさしく親しみやすく、洗練された、元気で明るく など)

  • 好き/苦手なデザイン例:参考資料があればベスト!

このような情報をもとに、私たちは「だったらこの構成が良さそう」「この色味なら雰囲気が合いそう」と具体的に組み立てていけるのです。

 

迷っていても大丈夫。軸を一緒につくることから始めましょう

 

「正直まだ方向性も定まっていないんです…」という状態でも、遠慮なくご相談ください。私たちは、最初のヒアリングでじっくり話を聞きながら、どこにゴールを置くのか、何を優先するのかという“軸づくり”から一緒に取り組むことも大切にしています。選択肢を提案したうえで、どちらが好みかをうかがう。それを繰り返すことで、自然と目指す世界観が形になっていきます。だから「おまかせ」がダメなのではなく、「一緒に考える」姿勢が大切なのだと思っています。

 

良い制作物は、良いコミュニケーションから

 

私たちGRASPERSでは、対話を大事にしながら進めることを心がけています。「言葉にするのが苦手」「こんな曖昧なままお願いしていいのかな」――そんな方でも安心してください。うまく伝えられなくても大丈夫。こちらから引き出していく準備があります。制作を“任せる”ことは、決して丸投げすることではありません。いいデザインは、いい会話から生まれる。そう信じて、私たちは今日も制作の現場に立っています。