Webデザインの構造設計|基本と作成手順を解説
「ホームページを制作したのに思ったような成果が出ない」「サイトの情報が多すぎて、訪問者がどこへ行けばいいかわからない状態になっている」——そんな悩みの根本には、多くの場合、構造設計の甘さが潜んでいます。
Webデザインにおいて、見た目のデザインを整える前に、サイト全体の「骨組み」をしっかり設計することが成果を左右する最も重要な工程です。構造設計が整っていれば、訪問者は迷わず必要な情報にたどり着き、検索エンジンもサイトの内容を正確に評価しやすくなります。
本記事では、Webデザインにおける構造設計の基本的な考え方から、サイトマップ・ワイヤーフレームの作成手順、レイアウト要素、SEOとの関係、よく使われるツール、失敗パターンと対策、よくある質問までを体系的に解説します。岐阜・東海エリアの企業様にとっても実践的な内容です。これからWebサイトを新規制作またはリニューアルする方に向けて、構造設計の全体像を丁寧に解説しますのでぜひ最後までご覧ください。

目次
Webデザインにおける構造設計とは
Webデザインの構造設計とは、Webサイトを構成するページの配置・情報の整理・ユーザーの動線を設計する工程を指します。家づくりに例えると、設計図にあたる工程であり、外観のデザインや内装を決める前に行う土台づくりです。この工程が整っていれば、その後の制作作業がスムーズに進み、完成後の成果も安定しやすくなります。
構造設計の定義
構造設計とは、Webサイト全体のページ構成、各ページに掲載する情報の整理、ユーザーがどのように動くかの導線を定義することです。具体的には「サイトマップ」でサイト全体の構造を可視化し、「ワイヤーフレーム」でページ単位のレイアウトを設計するという2段階のアプローチが一般的です。
構造設計はデザインやコーディングに入る前の工程であるため、この段階で方向性を決めておかないと、後から大幅な作業の手戻りが発生するリスクがあります。制作が進んでからページの追加や削除が必要になると、デザインだけでなく構造全体を見直す必要が生じるため、初期段階での設計が極めて重要です。
構造設計はWebサイトの種類(コーポレートサイト・ECサイト・採用サイトなど)によって内容が変わるため、まずサイトの目的とターゲットを明確にすることが出発点になります。
構造設計が必要とされる理由
構造設計なしにWebサイトを制作すると、ページが増えるにつれて情報が乱雑になり、訪問者がどこに何があるかわからない状態になってしまいます。また、制作担当者やデザイナーとの認識のズレも生まれやすく、思っていたものと異なるサイトが完成してしまうリスクもあります。
構造設計はサイト全体の「共通言語」として機能し、関係者全員がゴールと方向性を共有するための設計図の役割を果たします。特に制作会社に外注する場合は、構造設計の段階で自社の意図を言語化・可視化しておくことで、完成物のズレを最小限に抑えることができます。
また、ページ数が多くなるほど管理の煩雑さも増します。最初に構造を整理しておくことで、コンテンツの追加や更新を長期的にスムーズに行える体制が整います。
構造設計が成果に与える影響
Webサイトの成果(問い合わせ数・購入数・採用エントリー数など)は、構造設計の質に大きく左右されます。訪問者が必要な情報にたどり着けなければ、どれだけ優れたコンテンツがあっても成果にはつながりません。
また、構造設計が適切に行われていると、検索エンジンのクローラーがサイトを正しく認識しやすくなり、SEO評価の向上にもつながります。クローラーはリンクをたどってページを回遊するため、階層が整理されていて内部リンクが適切に設置されているほど、サイト全体がインデックスされやすくなります。構造設計は見た目の問題ではなく、ビジネス成果と直結する戦略的な工程といえます。

Webデザインの構造を支える2つの要素
Webデザインの構造設計は、大きく「サイトマップ」と「ワイヤーフレーム」という2つの要素で構成されます。この2つはそれぞれ異なる目的と役割を持っており、どちらも制作の土台として欠かせません。
サイトマップ|Webサイト全体の構成図
サイトマップとは、Webサイト全体のページ構成を階層的に表した図です。トップページを起点として、どのカテゴリにどのページが属しているかをツリー状に整理します。サイトマップを作成することで、ページの全体像が可視化され、必要なページの過不足を事前に確認できます。
制作開始前にサイトマップを作っておくと、ページ数や制作工数の見積もりが立てやすくなり、制作会社への依頼もスムーズになります。また、制作が進んだ後に「このページが足りなかった」と気づいた場合、手戻りが大きくなるため、サイトマップで事前に洗い出すことが重要です。
サイトマップは、完成後に検索エンジンに送信するXMLサイトマップとは別物ですが、両者ともサイトの全体構造を示すという点では共通しています。制作段階では「構成としてのサイトマップ」、公開後はSEO用の「XMLサイトマップ」という使い分けが一般的です。
ワイヤーフレーム|ページ単位のレイアウト構成図
ワイヤーフレームとは、各ページにどのような情報をどのように配置するかを示すページ単位のレイアウト設計図です。色やフォントなどのビジュアル要素は含まず、テキストや画像・ボタンなどのパーツをどこに置くかを骨組みとして表します。
ワイヤーフレームを事前に作ることで、デザイナーへの指示が具体的になり、制作後のイメージとのズレを防ぐことができます。また、訪問者の動線や情報の優先順位を整理するうえで、頭の中のイメージを視覚化できることも大きな利点です。
すべてのページに個別のワイヤーフレームを作る必要はなく、共通するレイアウトパターンを数種類に絞って作成するアプローチが一般的です。
サイトマップとワイヤーフレームの違い
サイトマップはサイト全体の「地図」であり、ワイヤーフレームはページ単体の「設計図」です。サイトマップで全体の構造を確認してから、ワイヤーフレームで各ページの内部を設計するというのが基本的な流れです。
サイトマップで「どのページを作るか」を決め、ワイヤーフレームで「そのページに何をどう載せるか」を決めるという関係性があります。どちらか一方だけでは設計が不完全になるため、両方を組み合わせて活用することが重要です。
Webデザインの構造設計が重要な3つの理由
構造設計がなぜWebサイトの成果に直結するのかを、3つの観点から詳しく説明します。それぞれの理由を理解することで、構造設計への取り組み方が変わってきます。
運営・コンテンツ作成に一貫性を持たせられる
サイトの目的やターゲットを最初に明確にして構造設計を行うことで、その後に制作するすべてのコンテンツに一貫性が生まれます。たとえばコーポレートサイトでは「誰に何を伝えたいか」が定まっていれば、記事・事例・スタッフ紹介などのコンテンツがすべて同じ方向を向いた形で制作されます。
方向性が決まっていないままコンテンツを積み上げていくと、ページごとに主張がバラバラになり、訪問者に混乱を与えてしまいます。特に複数の担当者がコンテンツを更新する環境では、構造設計が「共通のルール」として機能することで、品質の統一が保ちやすくなります。
コンテンツが増えてもサイト全体の整合性が保たれることは、長期的な運営においても重要な要素です。
ユーザーの回遊性が向上する
Webサイトの構造が整理されていれば、訪問者は自分が必要な情報をスムーズに見つけられます。逆に、カテゴリの分け方が曖昧でページの階層が複雑すぎると、訪問者は自分がどこにいるかわからなくなり、サイトを離脱してしまいます。
ユーザーが回遊しやすいサイト構造は、1ページあたりの閲覧数やサイト滞在時間の向上にもつながります。訪問者がより多くのページを見ることで、サービスへの理解が深まり、問い合わせや購入といった行動につながりやすくなります。
パンくずリストやグローバルナビゲーションなどの補助的なナビゲーション要素も、回遊性を高めるための重要な仕組みです。
Googleに評価されやすくSEO効果が高まる
適切な構造設計は、SEO評価の向上にも直結します。検索エンジンのクローラーはリンクをたどってページを発見するため、階層が浅く内部リンクが適切に設置されたサイトほど効率よくクロールが行われます。
クローラーが回遊しやすい構造のサイトは、ページのインデックス速度が上がり、検索結果への反映が早まる傾向があります。また、1ページ1テーマでコンテンツを設計することは、SEOの観点でも専門性の向上につながります。内容が混在したページは、検索エンジンがテーマを正しく理解しにくくなるため、構造設計の段階で1ページ1テーマを意識することが重要です。

Webデザインの構造設計で押さえる基礎知識
構造設計を実践するうえで、事前に理解しておくべき基礎的な概念があります。これらの知識を持っておくことで、設計の精度が大きく向上します。
階層構造の理解
Webサイトは一般的に、トップページを第1階層、カテゴリページを第2階層、詳細ページを第3階層というツリー状の階層構造で設計されます。この階層が整理されていると、訪問者もクローラーもサイト内を迷わず移動できます。
階層は浅く保つことが基本であり、訪問者がトップページからどのページにも3クリック以内でたどり着ける構造が理想的とされています。階層が深くなるほど、重要なページがトップから遠ざかり、クローラーのクロール頻度も下がりやすくなります。
ディレクトリ構造とURL設計
サイトのディレクトリ構造とは、サーバー上でのフォルダの配置を指します。URLはこのディレクトリ構造を反映しているため、URLを見ただけでページが何の情報を扱っているかが把握できる設計が望ましいとされています。
例えば「https://example.com/service/seo/」というURLは「サービスのSEO」に関するページだとすぐに推測できます。URLが意味のある言葉で構成されていると、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても理解しやすいサイトになります。
訪問者の意識による動線の違い
同じWebサイトを訪れる場合でも、訪問者が何を求めているかによって、理想的な動線はまったく異なります。構造設計では、この「目的別の動線」を考慮することが重要です。
商材について知りたい訪問者の動線
自社の商品やサービスに興味を持って訪れる訪問者は、まずトップページから商品・サービス紹介ページへ移動し、料金や事例を確認したのち、問い合わせや資料請求フォームへ進む流れが一般的です。この流れを意識して、各ページに適切なCTA(行動喚起)を設置することで、離脱を防ぎながらコンバージョンへと誘導できます。
採用情報について知りたい訪問者の動線
採用目的で訪れる訪問者は、仕事内容・社風・待遇・選考フローを順に確認したいという傾向があります。採用情報ページの内部で「会社について → 職種紹介 → 社員の声 → 応募フォーム」という流れが自然につながるよう設計することが重要です。採用と事業内容で動線を分けることで、どちらの訪問者にも適切な情報を届けやすくなります。
会社情報について知りたい訪問者の動線
新規取引の検討や信頼性の確認のために会社情報を調べる訪問者は、会社概要・実績・代表者情報・アクセスマップなどを確認する動線をたどることが多い傾向があります。会社情報は訪問者の「信頼確認」のための情報であるため、数字や実績を具体的に示すことが重要です。
サイトマップ(全体構造)の作成手順【4ステップ】
サイトマップの作成は、以下の4つのステップで進めます。各ステップを丁寧に踏むことで、過不足のない全体構造を設計できます。
ステップ1:Webサイトの目的を明確にする
サイトマップ作成の最初のステップは、Webサイトの目的を明確にすることです。目的によって、必要なページの種類と数が変わります。
問い合わせ・資料請求の窓口
コーポレートサイトやBtoBのサービスサイトの多くは、問い合わせや資料請求をゴールとします。この場合、訪問者が「信頼できる会社だ」と感じてから行動に移れるよう、会社の実績・事例・サービスの詳細を段階的に見せていく構成が効果的です。問い合わせフォームへの導線をすべてのページから確保しておくことも欠かせません。
商品・サービスの注文窓口
ECサイトのように商品購入や申し込みをゴールとする場合、商品カテゴリの整理・個別商品ページ・カートや決済画面への導線が重要です。訪問者が「欲しい商品をすぐ見つけてすぐ購入できる」状態を目指して構造を設計します。
採用のエントリー窓口
採用サイトの場合はエントリーフォームへの導線が最終ゴールです。訪問者が「この会社で働きたい」と思えるよう、企業の魅力・社員の声・働く環境・選考フローを自然な流れで伝える構成が求められます。
見込み顧客リストの獲得
資料ダウンロードやメルマガ登録などリード獲得を目的とするサイトでは、価値のある情報を提供して個人情報を取得する流れを設計します。価値の提供(コンテンツ)→ 信頼感の醸成(実績・事例)→ 行動喚起(フォーム)という流れが基本です。
ステップ2:必要なページを整理する
目的が決まったら、そのゴールを達成するために必要なページをすべてリストアップします。この段階では階層や順序は気にせず、思いつく限りのページを洗い出すことが重要です。
競合他社や同業種のサイトを参考にしながら、必要なページを整理していきましょう。会社概要・サービス紹介・実績・FAQ・お問い合わせなどの定番ページに加え、自社ならではのコンテンツ(代表メッセージ・独自サービスの説明など)も忘れずに盛り込むことが差別化につながります。
ステップ3:ページをグルーピングする
洗い出したページをカテゴリごとにグループ分けします。例えば「会社情報」「サービス」「事例・実績」「ニュース」「採用」「お問い合わせ」のように分類するのが一般的です。
グルーピングの際は、訪問者の視点から「このページはどのカテゴリを探している人が必要とするか」を考えることが重要です。どのカテゴリにも属さないページが出た場合は、無理にグループに押し込まず独立したページとして扱うことも選択肢の一つです。
ステップ4:サイトマップに書き起こす
グルーピングしたページを階層ごとに整理して、ツリー状のサイトマップとして書き起こします。第1階層をトップページ、第2階層を各カテゴリのトップ、第3階層を各詳細ページとして配置するのが一般的な構成です。
サイトマップを書き起こす際は、後述するExcelやPowerPointなどのツールを活用すると見やすく整理できます。完成後は、必要なページに過不足がないか・階層が深すぎないか・導線が自然かを確認することが重要です。

ワイヤーフレーム(ページ内構造)の作成手順【5ステップ】
サイトマップでサイト全体の構造が決まったら、次はワイヤーフレームを作成してページの内部構成を設計します。
ステップ1:ページ内に掲載する情報をリストアップする
まず、そのページで訪問者に伝えたい情報をすべて書き出します。たとえばサービス紹介ページであれば「サービスの概要・特徴・価格・対象者・よくある質問・お問い合わせへの誘導」などが考えられます。
情報を書き出す際は、「訪問者が最も知りたいこと」を起点に考え、企業が「伝えたいこと」と混同しないよう注意することが重要です。訪問者目線でリストを整理することで、実際に役立つページが設計できます。
ステップ2:必要なパーツを用意する
次に、ページを構成するパーツの種類を整理します。ヘッダー・ファーストビュー・本文テキスト・画像・CTAボタン・フッターなど、Webページを構成する代表的なパーツを把握しておくことで、ワイヤーフレームの設計がスムーズになります。
特に、CTAボタン(問い合わせ・資料請求・購入など)はどのパーツよりも早い段階で設計を考えるべき要素です。ページの目的によって適切なCTAの種類と配置が異なります。
ステップ3:情報の重要度に応じて優先順位を決める
リストアップした情報を、重要度の高い順に並べ替えます。ページを下にスクロールするほど訪問者に見られにくくなるため、最も伝えたい情報はページの上部に配置することが基本です。
たとえばサービスページであれば「サービスで解決できる悩み・特徴・実績・料金・CTAボタン」という順番が一般的です。優先順位が決まれば、どこに何を置くかの判断基準が明確になります。
ステップ4:ページ内のレイアウトを決める
レイアウトとは、ページ全体の骨格となる構成パターンです。シングルカラム(1列)・マルチカラム(2〜3列)・フルスクリーンなど、目的に応じたレイアウトを選択します。
スマートフォンでの閲覧を前提とする場合は、シングルカラムのシンプルなレイアウトが基本です。レイアウトはデザインの見た目ではなく、情報の見やすさと誘導のしやすさを基準に決めることが重要です。
ステップ5:ワイヤーフレームに落とし込む
決めた内容を実際のワイヤーフレームとして図示します。ビジュアルにこだわる必要はなく、シンプルなモノクロの骨組み図として表現することが大切です。
完成したワイヤーフレームは、関係者間での認識合わせのためのコミュニケーションツールとして活用します。ワイヤーフレームの段階で関係者からフィードバックをもらい、デザインに入る前に修正を完了させることが効率的な進め方です。
Webデザインのレイアウトを構成する要素
Webページのレイアウトには、いくつかの重要な構成要素があります。それぞれの役割を理解することで、効果的なワイヤーフレームを設計できます。
ファーストビュー|第一印象を決める領域
ファーストビューとは、ページを開いた瞬間にスクロールせずに表示される領域です。訪問者がそのページを読み続けるかどうかを判断するのはこの数秒間であるため、ファーストビューに「誰のためのページか・何が得られるか」を明確に示すことが極めて重要です。
メインビジュアル・キャッチコピー・簡潔なサービス説明・CTAボタンがファーストビューに含まれることが多いです。
メインコンテンツ|情報を伝える中核領域
ファーストビューより下のスクロール領域には、サービスの詳細・実績・事例・スタッフ紹介・よくある質問などのコンテンツが配置されます。訪問者の検討段階に合わせた情報を段階的に提供することで、問い合わせや購入への意欲を高めていきます。
コンテンツの流れはユーザーの心理的変化(認知 → 興味 → 信頼 → 行動)に沿って設計することが効果的です。
CTA(行動喚起)|コンバージョンへの導線
CTAとはCall To Action(行動喚起)の略で、問い合わせ・資料請求・購入・エントリーなどへ訪問者を誘導するボタンやリンクです。CTAはページ内の複数箇所に設置することが一般的です。
CTAはページの目的に直結する最も重要なパーツであるため、ワイヤーフレームの段階で配置場所と文言を具体的に検討することが重要です。
ヘッダー・フッター・サイドバー
ヘッダーはサイト上部に固定される共通エリアで、ロゴ・グローバルナビゲーション・連絡先などを配置します。フッターはページ下部の共通エリアで、サイトマップリンク・会社情報・利用規約などを掲載します。サイドバーはコンテンツ横に配置する補助的なエリアです。
これらの共通要素は、どのページからでも目的のコンテンツへアクセスできる回遊性を支える重要な仕組みとして機能します。

Webデザインの構造設計で重要なポイント
効果的な構造設計を実現するために、以下のポイントを意識することが重要です。
初期段階でターゲットを明確にする
構造設計の起点は「誰のためのサイトか」です。年齢・職業・抱えている課題・情報収集の方法まで具体化したペルソナを設定することで、コンテンツの方向性とサイト構造の設計精度が高まります。ペルソナが曖昧なまま設計を進めると、誰にも刺さらないサイトになりやすいため、最初の段階でターゲット像をできるだけ具体化することが重要です。
ユーザーに分かりやすい構造を優先する
デザインの美しさよりも、訪問者が情報を見つけやすいかどうかを優先します。カテゴリ分けは訪問者の感覚に合っているか、情報の場所が直感的に把握できるかを基準に設計することが大切です。
操作回数を最小限に抑える
目的のページや情報にたどり着くまでのクリック数が多いほど、途中で離脱する訪問者が増えます。訪問者がたった3回のクリックで必要な情報にたどり着ける構造を目指すことが、離脱率の低下につながります。
重要度の高い情報へのアクセスを優先する
問い合わせフォームやメインサービスページなど、コンバージョンに近い重要ページへのリンクは、多くのページから設置しておくことが重要です。訪問者がサイト内のどこにいても、次の行動に移りやすい構造を意識しましょう。
マルチデバイス(レスポンシブ)対応を意識する
現在はスマートフォンからのアクセスが大半を占めています。ワイヤーフレームの段階でパソコン版とスマートフォン版の両方の表示を設計しておくと、後の作業がスムーズになります。
ナビゲーション設計を最適化する
グローバルナビゲーションは、サイト内の代表的なカテゴリへのリンクを集約したメニューです。訪問者が迷わず必要なカテゴリへアクセスできるよう、項目数を絞り、ラベルをわかりやすい言葉で表記することがナビゲーション設計の基本です。
SEOに強いWebデザインの構造設計
構造設計はSEOに直接影響します。検索エンジンから評価されやすいサイトを作るために押さえておきたいポイントを解説します。
階層を浅く保つ(3クリック以内)
クローラーはリンクをたどってページを発見するため、トップページからの階層が深くなるほどクロールされにくくなります。重要なページほどトップページからのリンク数を減らし、浅い階層に配置することが基本的なSEO対策です。
内部リンク構造を最適化する
サイト内の関連するページ同士を内部リンクでつなぐことで、クローラーの回遊が促進されます。また、内部リンクによってページの評価が分散されるため、重要なページへの内部リンクを多く設置することで、そのページの検索順位が高まりやすくなります。
パンくずリストを設置する
パンくずリストとは「トップ > サービス > SEO対策」のように、現在のページの位置をリンクで示すナビゲーション要素です。訪問者の利便性向上に加え、検索エンジンがサイト構造を理解しやすくなるSEO効果もあります。
URL構造をシンプルに保つ
URLは短く、意味のある英数字で構成することが推奨されています。意味不明な文字列を含む複雑なURLよりも、内容が推測できるURLの方が、ユーザーにも検索エンジンにも評価されやすいとされています。
キーワード設計と専門性の強化
1ページ1テーマで設計し、各ページが特定のキーワードに特化したコンテンツを提供することで、専門性の高いサイトとして評価されやすくなります。関連キーワードを含むページを積み重ねることで、サイト全体の専門性が高まりSEO評価の底上げにつながります。

Webデザインの構造設計に使えるツール
構造設計を効率的に進めるためのツールを紹介します。高価な専用ソフトでなくても、身近なツールで十分対応できます。
エクセル・スプレッドシート(サイトマップ向け)
ExcelやGoogleスプレッドシートは、ディレクトリマップ形式のサイトマップ作成に適しています。列で階層を表し、行でページを列挙する方法でシンプルかつ管理しやすいサイトマップを作成できます。URLの管理やページの優先度の記入も同時に行えるため、制作会社への共有資料としても活用しやすいツールです。
パワーポイント(サイトマップ&ワイヤーフレーム向け)
PowerPointのSmartArt機能を使えば、ツリー状のサイトマップを簡単に作成できます。また、図形を組み合わせることでワイヤーフレームの作成にも対応できます。すでに多くの企業でインストールされているため、追加コストなしで利用できる点がメリットです。
マインドマップツール(サイトマップ向け)
XmindなどのマインドマップツールはWebサイトの全体構造をツリー形式で可視化するのに適しています。ブレインストーミング段階でのページの洗い出しにも活用でき、アイデアを整理しながらそのままサイトマップの原型を作り上げることができます。
UIデザインツール(ワイヤーフレーム&デザイン向け)
FigmaやAdobe XDなどのUIデザインツールは、ワイヤーフレームの作成から実際のデザインカンプの制作まで一貫して対応できます。チームでリアルタイムに共同作業できる機能を持つツールも多く、制作会社との連携ツールとして活用することで、認識のズレを大幅に減らすことができます。
Webデザインの構造設計でよくある失敗と対策
構造設計でよく見られる失敗パターンと、その対策について解説します。
階層が深すぎてユーザーが迷う
ページ数が増えるにつれ、カテゴリが細分化されて階層が4〜5段と深くなってしまうケースがあります。この状態では、訪問者が目的のページを見つけるまでに多くのクリックを要し、途中で離脱するリスクが高まります。
対策としては、定期的にサイトマップを見直してページを統合・整理することが有効です。情報量が増えた場合でも、3階層以内に収めることを目標にした再設計を行いましょう。
ナビゲーションが分かりにくい
グローバルナビゲーションの項目が多すぎたり、ラベルが専門用語ばかりだったりすると、訪問者がどこへ進めばよいか判断できなくなります。ナビゲーションラベルは訪問者が日常的に使う言葉を選び、項目数も5〜7項目程度に絞ることが原則です。
モバイル表示での構造が崩れる
パソコン表示で設計したレイアウトをそのままモバイルに転用すると、表示崩れや操作しにくい状態が生まれます。ワイヤーフレームの段階からモバイル版を別途設計するか、モバイルファーストで設計してパソコン版を考えていく方法が効果的です。
CTAの配置が効果的でない
ページの最下部にしかCTAがない、ボタンが小さくて目立たない、文言が曖昧で何が起きるかわからないといった問題が起きやすいです。CTAはページの上部・中間・下部の3カ所に設置し、ボタンの色や文言でアクションを明確に伝えることが基本です。

Webデザインの構造設計に関するよくある質問
構造設計に関してよく寄せられる質問にお答えします。
サイトマップとワイヤーフレームはどちらを先に作りますか?
サイトマップを先に作成します。サイト全体のページ構成と階層を決めてから、個別ページのワイヤーフレームを作るという順序が基本です。サイトマップが固まらない段階でワイヤーフレームに入ると、後から全体構成が変わった際にワイヤーフレームを作り直す手戻りが発生します。
構造設計にはどのくらいの期間が必要ですか?
サイトの規模や目的によって異なりますが、小規模サイトであれば1〜2週間、中〜大規模サイトでは1カ月以上かかることもあります。期間を短縮しようとして設計を省略すると、後工程で大きな問題が生じることが多いため、十分な時間をかけることをおすすめします。
要件定義書には何を記載すればよいですか?
制作会社への依頼時に作成する要件定義書には、サイトの目的・ターゲット・想定ページ数・対応デバイス・導入するシステムや機能・デザインの方向性などを記載します。これらを明文化しておくことで、制作会社との認識ズレを防げます。
構造設計を外注する場合の費用相場はいくらですか?
制作会社によって異なりますが、サイトマップとワイヤーフレームの作成を含む構造設計単体での外注費用は、5万円〜30万円程度が目安とされています。サイトの規模や制作会社の規模によって大きく異なるため、複数社へ見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
リニューアル時も新規制作と同じ手順で進めますか?
基本的な手順は同じですが、リニューアルの場合は既存サイトの課題分析から始まります。現状のアクセス状況・ユーザー行動・コンバージョンの問題点を把握したうえで、改善すべき点を明確にしてから構造設計に入ります。既存のURLを変更する場合は、SEO評価の引き継ぎのためリダイレクト設定も必要になります。

まとめ|Webデザインの構造設計でユーザーとSEOの両方を満たそう
本記事では、Webデザインにおける構造設計の基本的な考え方から、サイトマップとワイヤーフレームの作成手順、レイアウト要素、SEOとの関係、よくある失敗と対策までを解説しました。
構造設計はデザインや見た目の問題ではなく、訪問者の使いやすさ・検索エンジンからの評価・ビジネス成果という3つの要素に直接影響する戦略的な工程です。表面的なデザインを磨く前に、骨組みとなる構造設計をしっかりと行うことが、成果の出るWebサイトを作るための最も重要な第一歩となります。
具体的には、まず自社サイトの目的とターゲットを明確にし、サイトマップで全体の構成を整理することから始めましょう。そのうえでワイヤーフレームを使って各ページの情報配置を設計すれば、制作会社とのコミュニケーションもスムーズになり、完成後のサイトに対するミスマッチを大幅に減らすことができます。
「ユーザーが迷わず目的を達成できる構造」と「Googleに評価される階層とリンク設計」の両方を満たすことが、良いWebデザインの構造設計の核心です。ぜひ本記事の内容を参考に、自社サイトの構造を見直してみてはいかがでしょうか。

東海・岐阜でWebデザイン・構造設計を任せるならグラスパーズ
株式会社グラスパーズは、岐阜県瑞穂市に本社・名古屋に支店を構えるブランディングデザイン会社です。東海三県を中心に、ホームページ制作・Webデザイン・SEO対策・Webコンサルティングまで幅広く対応しています。
Webサイトの構造設計においては、ヒアリングを通じてお客様のビジネス目標と課題を丁寧に把握し、目的に合ったサイト構成と導線設計を提案しています。制作後もアクセス解析や改善提案による伴走型のサポートを継続している点が特徴です。
「サイトを作ったが成果が出ない」「構造を一から見直したい」といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。遠隔のビデオ・チャットツールにも対応しており、東海エリア以外からのご相談もお待ちしております。