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2025.07.26 デザインの話

“言われた通り”で終わらせない。提案型デザインの進め方について

“言われた通り”で終わらせない。提案型デザインの進め方について


「言われた通り」が危うい理由

 

「このロゴを使って」「この色で」「ここにキャッチコピーを」。そんな風に要望をもらって、その通りに制作すれば、一見スムーズに仕事が進むように感じるかもしれません。でも実は、“言われた通り”に仕上げることが必ずしも最善ではないケースがたくさんあるんです。なぜなら、表面的な要望の裏には、本当の課題や届けたい思いが隠れていることがあるから。そのまま実行してしまうと、結果的に「意図とずれていた」「思っていたのと違う」というズレが生じてしまうことも。

 

提案型デザインってどういうもの?

 

私たちが大切にしているのは、依頼に対して「どう見せるか」「何を軸に伝えるか」といった本質的な視点を持ち込み、より良い形を提案していく姿勢です。言われたものをただ“デザインする”のではなく、「その目的を達成するためにはどんな表現が最適か?」を一緒に考え、より伝わるための提案を行う。これが、私たちの考える“提案型デザイン”です。

 

 

なぜ提案するのか、どう提案するのか

 

「デザインを通じて成果を出したい」「印象を良くしたい」「他社と差別化したい」といった目的がある以上、その実現に向けて一歩踏み込むことが必要です。たとえば、トーンや言葉づかい、配置バランス、フォントの選び方など、ちょっとした工夫が全体の印象を大きく変えることも。大切なのは、相手の言葉を鵜呑みにするのではなく、「それってつまり、こういうことですよね?」と、意図をくみ取って再構成しながら提案すること。要望に対して“YESかNO”ではなく、“こうするともっと良くなります”と返すことで、より良い形が見えてきます。


クライアントとの“対話”がデザインを変える

 

提案型の進め方で大事なのは、クライアントとの「対話」です。一方的に提案を押しつけるのではなく、相手の状況や意図を理解しながら、対話のなかで選択肢を広げていく。ときには要望を丁寧に咀嚼し、別の形で表現することもあります。「本当に伝えたいのはここなんだ」と相手が再確認する場面もあるくらいです。こうしたやりとりを積み重ねることで、完成形にはなかった“納得感”や“自分たちらしさ”が加わっていきます。


成果を生むために必要な視点とは

 

単なる“依頼対応”で終わらせず、提案型で進めることによって、結果的にデザインの質も成果も高まっていきます。たとえば、読み手の視点に立って設計した構成や、行動を促す導線設計、ブランドトーンの一貫性など、実際の効果に直結する要素を反映しやすくなるんです。見た目の美しさだけでなく、実用的で戦略的な設計ができるのは、提案の裏側に“意図”があるからこそ。クライアントの言葉をヒントにして、思いもしなかった角度から答えを導く。そんな関係性が、成果につながる強いデザインを育てていきます。


パートナーとして並走するという考え方

 

私たちは、デザイナーとしてではなく、パートナーとして関わることを意識しています。「提案型」と聞くと少し堅く感じるかもしれませんが、実際には「一緒に考える」ということ。要望に寄り添いながらも、違う角度の提案をすることで、クライアントの視野が広がる瞬間があるんです。そうしてできたデザインには、関わった人たちの想いや判断がしっかりと宿っている。だからこそ、完成したときの納得感も深くなるのだと思います。