屋外広告物条例とは?岐阜県・岐阜市の許可基準と申請手順を解説
看板やのぼりを設置するとき、多くの自治体では屋外広告物条例にもとづく許可が必要になります。「とりあえず設置してから考えよう」という進め方は、後々のトラブルにつながりかねません。
岐阜県内は少し特殊な事情があります。岐阜市・高山市・多治見市・美濃市・恵那市・各務原市・下呂市の7市が市独自の条例を定めており、それ以外の市町村には岐阜県の条例が適用されます。まず自分がどちらに従うのかを確かめないと、申請先も基準も変わってしまいます。
本記事では、屋外広告物条例の基本から、岐阜県・岐阜市での許可基準、申請に必要な書類、更新時の点検義務までを順に整理します。看板の設置を検討している事業者の方や、制作会社に依頼する前に基礎知識を押さえておきたい方に向けた内容です。
なお、本記事の基準・数値は各自治体の公式ページを出典としており、2026年9月時点で確認できた最新の情報にもとづいています。条例や規則は改正されることがあるため、最終的な可否は必ず所管窓口にご確認ください。

目次
屋外広告物条例とは
屋外広告物条例は、屋外広告物法にもとづいて都道府県や市町村が独自に定める規制のルールです。看板やのぼりを設置する際に、この条例が定める基準や許可申請の要否に関わってきます。
法律そのものは全国一律ですが、実際の規制内容は地域ごとに条例・規則で細かく定められている点が特徴です。同じ種類の看板であっても、設置する市町村によって許可の要否や基準が異なることがあります。
何のための決まりなのか(景観の保全と安全の確保)
屋外広告物の規制は、大きく2つの目的に集約されます。良好な景観・風致を維持することと、公衆に対する危害を防止することです。
看板が乱立すると街並みの統一感が損なわれるだけでなく、老朽化した看板の倒壊や落下といった事故のリスクも高まります。こうした問題を未然に防ぐための仕組みとして、条例による許可制度が設けられています。
「屋外広告物」に当たるもの・当たらないもの
岐阜県の公式ページによると、屋外広告物とは「常時又は一定の期間継続して表示され」「屋外で表示され」「公衆に表示され」「看板等の工作物に掲出・表示されたもの」という4つの要件をすべて満たすものを指すとされています(岐阜県公式ホームページ「屋外広告物」より、2026年9月確認)。
この定義は営利・非営利を問わず適用されます。企業の宣伝目的の看板だけでなく、マンション名のプレートや案内板なども対象になり得る点には注意が必要です。一方、手配りのチラシのように屋外の工作物に固定されないものは、原則として対象になりません。
許可を取らずに設置するとどうなるか
無許可で屋外広告物を設置した場合、自治体から必要な措置を命じられたり、罰則の対象となったりする可能性があります。岐阜市の公式ページでは、許可等の証票を表示しなかった場合などに「5万円以下の罰金」が科される場合があると案内されています(岐阜市公式ホームページより、2026年9月確認)。
罰則の有無にかかわらず、行政指導や措置命令の対象になれば、看板の撤去や改修を求められることもあります。設置後にやり直しが発生すると、費用も時間も余計にかかってしまいます。

【最初に確認】岐阜県内はどちらの条例に従うのか
岐阜県内で看板を設置する際に、最初に確認すべきなのが「どの条例に従うのか」という点です。ここを誤ると、申請先も基準もすべて変わってしまいます。
市独自の条例を定めている7市(岐阜市・高山市・多治見市・美濃市・恵那市・各務原市・下呂市)
岐阜県公式ホームページによると、県内では岐阜市、高山市、多治見市、美濃市、恵那市、各務原市、下呂市の7市が、市独自の屋外広告物条例にもとづいて規制を行っています(岐阜県公式ホームページ「屋外広告物」より、2026年9月確認)。
これらの7市に該当する場合は、岐阜県の条例ではなく、各市が定めた条例・規則が適用されます。許可基準や申請窓口、手数料もそれぞれの市の規定に従うことになるため、該当する市の公式ページで詳細を確認する必要があります。
それ以外の市町村は岐阜県屋外広告物条例が適用される
上記7市以外の岐阜県内の市町村では、岐阜県屋外広告物条例が適用されます。この場合、許可申請の窓口は各市町村の担当課となりますが、規制の基準そのものは県の条例・規則にもとづきます。
岐阜県のホームページでは、屋外広告物の許可事務は市町村が窓口となることが明記されています(岐阜県公式ホームページより、2026年9月確認)。つまり、県条例が適用される地域であっても、実際の相談・申請先は地元の市町村役場になる点は共通しています。
自分の設置場所がどちらに当たるか調べる手順
設置場所がどちらの条例に従うのかを確認する手順は、それほど複雑ではありません。以下の流れで確認を進めることをおすすめします。
・まず設置予定地が上記7市(岐阜市・高山市・多治見市・美濃市・恵那市・各務原市・下呂市)のいずれかに該当するかを確認する
・該当する場合は、その市の公式ホームページで屋外広告物担当課の情報を探す
・該当しない場合は、設置予定地の市町村役場に問い合わせ、岐阜県条例にもとづく窓口を確認する
・迷った場合は、まず設置予定地の市町村役場に直接電話で確認する
電話や窓口での確認が、遠回りに見えて実は最も確実な方法です。インターネット上の情報は更新のタイムラグがあることもあるため、最終的な判断は必ず一次情報で行いましょう。
各市町村の公式ページ一覧
岐阜県のホームページでは、屋外広告物許可申請窓口(市町村)一覧をPDFで公開しています(岐阜県公式ホームページより、2026年9月確認)。県条例が適用される市町村の担当課を調べる際は、このPDF資料を確認するのが確実です。
7市それぞれの条例に関する詳細情報は、各市の公式ホームページの「屋外広告物」関連ページで案内されています。本記事執筆時点で確認できた各ページのURLは変更される可能性があるため、「(市町村名) 屋外広告物」で検索し、公式ドメインのページを確認することをおすすめします。

許可が必要な看板・不要な看板
ここからは、岐阜市を例に、どのような看板に許可が必要で、どのような看板は許可が不要なのかを見ていきます。岐阜市以外の地域は基準が異なるため、あくまで一例として参考にしてください。
岐阜市では自己の敷地内に表示する広告物の合計面積が10平方メートル以下なら申請不要
岐阜市の公式ホームページには、「自己の店舗等の敷地内に表示する広告物の合計面積が10平方メートル以下の場合は、許可申請は不要」と明記されています(岐阜市公式ホームページ「屋外広告物の許可申請手続き」より、2026年9月確認)。
自社の店舗や事業所の敷地内に設置する自家用の看板であれば、合計表示面積が10平方メートル以下であれば申請不要という基準が設けられているということです。複数の看板を設置する場合は、個々の面積ではなく合計で判断される点に注意しましょう。
それを超える場合や自己用以外の広告物は許可が必要
一方で、合計面積が10平方メートルを超える場合や、自己用以外(他者の広告を掲載する場合など)の広告物は許可が必要になります。岐阜市の公式ページでは「屋外広告物を掲出する場合は、一部の広告物を除いて、あらかじめ市長の許可を受けなければならない」とされています。
野立広告や屋上広告、壁面広告、突出広告など、広告物の種類ごとに面積や高さの許可基準が細かく定められているため、具体的な設置計画がある場合は岐阜市の「屋外広告物のおもな許可基準」ページで確認することをおすすめします。
禁止区域・禁止物件という考え方
屋外広告物条例には、そもそも広告物を設置できない「禁止地域」と、電柱や信号機など広告物を掲出できない「禁止物件」という考え方があります。景観保全や安全確保の観点から、住宅専用地域や文化財周辺、道路・鉄道沿いの一部区間などが禁止地域に指定されることが一般的です。
禁止物件についても、信号機や道路標識に類似したもの、橋梁やトンネルなど公共性の高い工作物は、多くの地域で広告物の設置対象から除外されています。設置を検討している場所や物件が、こうした指定に該当していないかの確認が欠かせません。
基準は自治体ごとに異なるため必ず原典を確認する
ここまで紹介した基準は、あくまで岐阜市の例であり、他の自治体では数値や条件が異なります。例えば美濃加茂市(岐阜県条例が適用される地域)では、自己所有地の管理用のものは2平方メートルを超える場合に許可が必要になるなど、細部の基準は地域によって差があります。
「近隣の自治体だから同じ基準だろう」という思い込みは避け、必ず設置予定地を所管する条例の原典(条例本文や施行規則、公式ページの許可基準)を確認するようにしましょう。

許可申請の手順と必要書類
ここでは、岐阜市を例に、屋外広告物の許可申請にあたって必要な手順と書類を紹介します。
新規申請に必要なもの(申請書・見取図・カラー写真・仕様書と図面)
岐阜市の公式ホームページによると、新規申請に必要な書類は、屋外広告物許可申請書、設置場所とその付近の見取図、設置場所とその付近を撮影したカラー写真、広告物の形状・寸法・構造・意匠・色彩・表示方法等に関する仕様書及び図面とされています(岐阜市公式ホームページより、2026年9月確認)。
建築物を利用して設置する場合は、建築物の高さや壁面の面積、広告物との位置関係を示す図面も追加で必要になります。提出部数は1部とされています。
許可期間の選び方(新規は1年・2年・3年から選択)
岐阜市では、野立広告物・屋上広告物・壁面広告物・突出広告物のうち堅固な構造のものについて、新規申請の場合は1年、2年または3年の許可期間を選択できるとされています(岐阜市公式ホームページより、2026年9月確認)。
長期間の許可を選ぶほど更新の手間は減りますが、その分の手数料が一度にかかる点も考慮して選択するとよいでしょう。看板の使用予定期間や事業計画に合わせて検討することをおすすめします。
手数料の考え方と確認先
屋外広告物の許可申請には、広告物の種類や面積、許可期間に応じた手数料がかかります。岐阜市の公式ページには手数料表が掲載されており、屋外広告物手数料は非課税とされています。
具体的な金額は広告物の種類や規模によって細かく分かれているため、申請前に窓口へ問い合わせて確認することが確実です。見積もりを立てる段階から、手数料も含めた総額を把握しておくとよいでしょう。
申請窓口はどこか(岐阜市は建築指導課 屋外広告物係)
岐阜市における屋外広告物許可申請の窓口は、岐阜市まちづくり推進部 建築指導課 屋外広告物係です。所在地は〒500-8701 岐阜市司町40番地1、電話番号は058-265-3985とされています(岐阜市公式ホームページより、2026年9月確認)。
オンライン申請フォームも用意されており、新規申請・変更申請・更新申請それぞれに対応したフォームから手続きを進めることができます。窓口での相談も可能なので、不明点があれば事前に問い合わせておくと安心です。
設置までのスケジュールの組み方
新規申請の一般的な流れは、設置計画の検討から始まり、規制・許可基準の確認、申請書の提出、市による審査、手数料の納入、許可書の交付という順序で進みます。
地上6階以上の建築物への設置や、高さ20メートルを超える広告物など一定の規模を超える計画では、事前協議が必要になる場合があるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。審査には一定の期間を要するため、設置希望日から逆算して早めに申請準備を進めましょう。

更新申請と点検義務
許可を受けて設置した屋外広告物は、許可期間の満了後も使い続ける場合、更新の申請が必要になります。ここでは更新申請と、それに伴う点検義務について解説します。
更新は1年または2年から選択する
岐阜市の公式ホームページによると、更新申請の場合は1年または2年の許可期間を選択できるとされています(岐阜市公式ホームページより、2026年9月確認)。新規申請時に選択できる3年という期間は、更新時には選べない点に注意が必要です。
申請日前3か月以内の点検と点検報告書が必要
更新申請では、対象広告物について申請日前3か月以内に点検を実施し、点検報告書を作成することが手続きの流れとして案内されています。更新に必要な書類は、屋外広告物許可申請書、屋外広告物点検報告書、広告物のカラー写真の3点です。
点検は更新申請の直前に慌てて行うのではなく、計画的にスケジュールを組んでおくことが望ましいでしょう。なお、岐阜県の条例では点検者の資格要件が段階的に厳格化される改正が予定されているため(岐阜県公式ホームページより、2026年9月確認)、最新の要件は都度確認することをおすすめします。
点検で見るべき劣化のポイント
屋外広告物の点検では、金属部分のさびや腐食、取り付け部分の緩み、看板本体のひび割れや変形といった劣化のサインを確認することが一般的です。屋外に長期間設置される看板は、風雨や紫外線の影響を受けやすいため、目視だけでなく構造面の点検も欠かせません。
倒壊や落下は通行人や周辺の建物に被害を及ぼす重大な事故につながりかねません。定期的な点検を怠らず、少しでも不安な兆候があれば早めに専門業者へ相談することが安全管理の基本です。
更新を忘れてしまったときの対応
許可期間の更新を忘れてしまった場合、無許可の状態で広告物を掲出していることになり、行政指導や罰則の対象になる可能性があります。気づいた時点で速やかに所管窓口へ連絡し、指示を仰ぐことが重要です。
更新時期をあらかじめカレンダーやリマインダーで管理しておくことが、うっかり忘れを防ぐ最もシンプルな対策です。複数の看板を管理している事業者の場合は、一覧表で許可期間を管理しておくとよいでしょう。

屋外広告業の登録について
看板の設置を業として請け負う事業者には、屋外広告業の登録という別の制度が関わってきます。ここでは発注する側が知っておきたいポイントを紹介します。
屋外広告業の登録とは何か
屋外広告業とは、広告主から広告物の表示・設置に関する工事を請け負い、屋外で公衆に表示することを業として行うことを指します。岐阜県のホームページでは、「岐阜県内にて、屋外広告業を営もうとする者は、知事の登録を受けなければならない」と案内されています(岐阜県公式ホームページより、2026年9月確認)。
単に看板を製作しているだけで設置工事を行わない場合は、屋外広告業には該当しないとされる点も、制度を理解する上でのポイントです。
発注する側が確認しておきたいこと
看板の設置を業者に依頼する際は、その業者が屋外広告業の登録を受けているかどうかを確認することが望ましいとされています。なお、岐阜市内で屋外広告業を営もうとする場合は、県の登録とは別に「特例屋外広告業届出(みなし登録)」という手続きが必要になる場合があるとされています(岐阜県公式ホームページより、2026年9月確認)。
登録の有無は、業者選びの際の一つの判断材料になります。不明な点があれば、依頼を検討している業者に直接確認してみるとよいでしょう。
登録業者に依頼するメリット
屋外広告業の登録を受けている業者は、一定の要件を満たした上で登録されているため、法令にもとづいた適正な工事が期待できます。また、条例の許可申請手続きに慣れている業者であれば、申請書類の準備や窓口とのやり取りをスムーズに進めてもらいやすいという実務上のメリットもあります。

看板の設置費用の目安
ここでは、看板の種類別に、費用を考える際の一般的な視点を紹介します。具体的な金額は看板の規模やデザイン内容によって大きく異なるため、目安として参考にしてください。
種類別の費用の考え方(自立看板・壁面看板・袖看板・のぼり)
看板は種類によって製作にかかる材料費や施工の手間が異なるため、費用構造も変わってきます。自立看板(野立て看板)は基礎工事を伴うことが多く、規模によっては費用が大きくなりやすい傾向があります。
壁面看板や袖看板(突出広告物)は、建物の構造や設置位置によって施工方法が変わるため、現地調査を経て見積もりが行われるのが一般的です。のぼりのような簡易な広告物は比較的低コストで導入できますが、条例上の規格(大きさや掲出期間など)を満たしているかの確認が必要になる場合があります。
申請代行を含めた場合の費用の見方
看板の製作・設置費用とは別に、屋外広告物の許可申請手続きを業者に代行してもらう場合は、その分の費用が発生することがあります。申請書類の作成や窓口とのやり取りを専門家に任せられる分、時間と手間を節約できるというメリットがあります。
見積もりを比較する際は、製作費・施工費・申請代行費用がそれぞれ内訳として明示されているかを確認すると、費用の全体像を把握しやすくなります。
見積書で確認すべき項目
看板の見積書を確認する際は、以下の項目をチェックすることをおすすめします。
・製作費・施工費・申請代行費用の内訳が明確に分かれているか
・使用する素材や仕様が具体的に記載されているか
・許可申請にかかる手数料が見積もりに含まれているか、別途発生するか
・点検・メンテナンスに関する費用や頻度の記載があるか
総額だけでなく内訳を確認する習慣をつけておくと、後から想定外の追加費用が発生するリスクを減らせます。

岐阜で看板制作を依頼するときのチェックリスト
最後に、岐阜県内で看板制作を依頼する際に確認しておきたいポイントを整理します。デザインの好みだけで業者を選んでしまうと、後から条例対応や設置後のフォローで困るケースも少なくありません。最後に、岐阜県内で看板制作を依頼する際に確認しておきたいポイントを整理します。デザインの好みだけで業者を選んでしまうと、後から条例対応や設置後のフォローで困るケースも少なくありません。
看板は一度設置すると数年単位で使い続けることになる「長い付き合い」の成果物です。制作会社を選ぶ際は、目先の見積金額だけでなく、以下の3つの観点から総合的に判断することをおすすめします。
条例の確認から申請まで任せられるか
ここまで見てきたように、屋外広告物条例は地域ごとに基準が異なり、確認すべき項目も多岐にわたります。設置予定地がどの条例に従うのかの確認から、許可申請書類の準備まで一貫してサポートしてくれる業者であれば、初めて看板を設置する事業者でも安心して進めやすくなります。
自社だけで条例を確認しようとすると、「自分の店舗の場所がどちらの条例区域に当たるのか」から調べる必要があり、想像以上に時間がかかることがあります。制作会社に相談した段階で、こうした確認作業まで含めて対応してもらえるかどうかは、依頼前に確認しておきたい重要なポイントです。
また、申請書類には見取図やカラー写真、仕様書・図面など複数の資料が必要になります。これらを自分で一から準備するのは負担が大きいため、テンプレートやこれまでの実績にもとづいて効率的に書類を整えてくれる業者であれば、初めての申請でも大きな不安なく進めやすくなるでしょう。
さらに、地上6階以上の建物や高さ20メートルを超える広告物のように、事前協議が必要となる規模の案件では、行政とのやり取りに慣れているかどうかが手続きのスムーズさを大きく左右します。過去に同様の規模の申請実績があるかを尋ねてみるのも、判断材料の一つになります。
デザインと施工を一貫して対応できるか
デザインの企画から製作、現場での設置までを一貫して担当できる業者であれば、途中で情報や意図が抜け落ちるリスクを減らせます。担当者間での情報の引き継ぎがスムーズであるかどうかも、依頼先を選ぶ際の一つの目安になります。
デザイン会社と施工会社が別々になっている場合、「デザイン段階で聞いていた仕様が、施工の現場では反映されていなかった」といった行き違いが発生することがあります。窓口が一本化されていれば、こうした伝達ミスのリスクそのものを構造的に減らすことができます。
また、使用場所や環境(屋外・屋内・高所・夜間照明の有無など)に応じて、金属板や樹脂素材など最適な素材を選定できるかという点も確認しておきたいポイントです。デザインだけを担当し施工の知見が薄い業者では、現場の制約を踏まえた提案が難しくなることがあります。
見積もりの段階でデザイン費と施工費の内訳がどのように分かれているかを確認しておくと、後から想定外の追加費用が発生するリスクも抑えられます。一貫対応をうたう業者であっても、実際の体制や役割分担については具体的に質問してみることをおすすめします。
設置後の点検・更新まで見てもらえるか
看板は設置して終わりではなく、許可期間に応じた更新申請や点検が必要になります。設置後のフォロー体制が整っている業者であれば、更新のタイミングや点検の実施についても相談しやすく、長期的に安心して看板を活用できます。
特に更新申請では、申請日前3か月以内の点検と点検報告書の提出が求められます。この点検を自社だけで手配しようとすると、有資格者の確保や日程調整に手間がかかることも少なくありません。設置時から継続してフォローしてもらえる業者であれば、更新時期が近づいた際に案内をもらえるといった安心感にもつながります。
さらに、デザインデータや仕様書を保管しておいてもらえるかどうかも見落とされがちなポイントです。将来的なリニューアルや追加設置の際に、過去のデータが手元に残っていれば、一からやり直す手間を省き、スムーズに次の展開へ進めることができます。
長期的な視点で見ると、「作って終わり」ではなく「育てていくパートナー」として付き合えるかどうかが、看板制作会社選びの本質的な判断基準といえるでしょう。初回の打ち合わせの段階で、設置後のサポート内容について具体的に確認しておくことをおすすめします。

屋外広告物条例に関するよくある質問
ここでは、屋外広告物条例に関して特に問い合わせの多い質問を取り上げ、これまでの内容を踏まえながら整理してご紹介します。
Q. 自分の店の敷地内なら許可はいりませんか?
岐阜市の場合、自己の店舗等の敷地内に表示する広告物の合計面積が10平方メートル以下であれば、許可申請は不要とされています。ただし、これを超える場合や、他の自治体では基準が異なる場合があるため、必ず設置予定地の条例を確認してください。
Q. のぼりや立て看板も対象になりますか?
のぼりや立て看板も、屋外広告物としての要件を満たせば規制の対象となり得ます。一定の規格(大きさや掲出期間など)を満たす簡易な広告物については、許可が不要とされているケースもありますが、地域によって基準が異なるため、個別に確認することをおすすめします。
Q. 申請から許可までどれくらいかかりますか?
審査にかかる期間は広告物の種類や規模、自治体によって異なります。事前協議が必要なケースではさらに時間がかかることもあるため、設置希望時期から逆算して、余裕を持って申請窓口に相談することをおすすめします。
Q. 申請の代行もお願いできますか?
看板制作会社の中には、デザイン・製作・設置に加えて、許可申請の書類準備や窓口とのやり取りまでサポートできる業者もあります。依頼を検討する際は、申請サポートの範囲や対応可否を事前に確認しておくとよいでしょう。
Q. 岐阜県外に設置する場合はどうなりますか?
岐阜県外に看板を設置する場合は、その都道府県や市町村が定める屋外広告物条例が適用されます。地域によって基準や窓口が大きく異なるため、設置予定地の自治体に個別に確認する必要があります。

岐阜で看板制作・条例確認まで任せるならグラスパーズ
看板の設置には、デザインや施工だけでなく、屋外広告物条例にもとづく許可申請という行政手続きが伴います。「どの条例に従えばいいのか分からない」「申請書類の準備が負担」という方は、専門の制作会社に相談することも一つの選択肢です。
私たちグラスパーズは、2018年の創業以来、岐阜県を中心に東海三県で250社を超えるお客様のホームページ制作やブランディングデザインに携わってきました。看板製作・看板デザインについても、企画・ヒアリングからデザイン制作、工場での製作、現場での設置までをワンストップで対応しています。
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まとめ:設置前に「どの条例に従うのか」を確認することから始める
この記事では、屋外広告物条例の基本から、岐阜県・岐阜市における許可基準、申請手順、更新時の点検義務までを解説してきました。最後に、記事全体の要点を振り返っておきましょう。
第一に、岐阜県内では岐阜市・高山市・多治見市・美濃市・恵那市・各務原市・下呂市の7市が独自条例を定めており、それ以外の市町村では県条例が適用されます。設置を検討する際は、まずどちらに従うのかを確認することが出発点になります。
第二に、岐阜市の場合、自己の敷地内に表示する自家用広告物の合計面積が10平方メートル以下であれば許可申請は不要ですが、それを超える場合や自己用以外の広告物には許可が必要です。基準は自治体ごとに異なるため、必ず原典を確認しましょう。
第三に、許可申請には申請書や見取図、カラー写真、仕様書・図面といった書類が必要で、新規は1〜3年、更新は1〜2年から許可期間を選択できます。更新時には申請日前3か月以内の点検と点検報告書の提出も求められます。
屋外広告物条例は、設置してから慌てて対応すると余計な手間や費用がかかりかねない分野です。看板を検討し始めた段階で、条例の確認から始めることが、結果的にスムーズな設置につながります。ぜひ本記事を参考に、設置予定地の所管窓口へ早めにご相談ください。