DMデザインのポイント|はがき・圧着・封書で読まれる作り方
DMデザインは、宛名のある相手に届くからこそ、受け取った瞬間に「自分宛ての大切なお知らせ」だと感じてもらえるかが反応を左右します。本記事では、チラシとの違いやデザイン前に決めること、はがき・圧着はがき・封書それぞれで読まれる作り方のコツを解説し、自作か依頼かの判断の目安や費用の考え方もあわせて紹介します。

目次
DMとチラシの違い
DMは「ダイレクトメール」の略で、特定の相手に郵便などで直接届ける販促物です。チラシと同じく紙に印刷する点は共通していますが、届け方も読まれ方も大きく異なります。違いを理解してからデザインに入ると、狙った反応を得やすくなります。
たとえば、同じセールの告知でも、新聞折込のチラシは不特定多数の目に触れ、DMは顧客名簿にある一人ひとりに届きます。どちらが優れているかではなく、届けたい相手と目的によって向き不向きがあるという視点で、まずは両者の特徴を整理していきます。
DMは宛名のある相手に届ける販促物
DMの最大の特徴は、受け取る人の名前と住所が書かれていることです。郵便受けに届いたはがきに自分の名前があれば、人は自然と目を留めます。「自分に向けられた情報」と感じてもらえる点が、ほかの紙の販促物にはないDMならではの強みです。
宛名があるということは、送る側が相手を知っているということでもあります。過去に購入した商品や来店した時期、誕生月などの情報をもとに内容を変えれば、一人ひとりに合わせたお知らせを届けられます。美容室の誕生月クーポンや、車検の時期に合わせた整備工場の案内などが代表的な例です。
一方で、宛名リストの管理には注意が必要です。住所が古いままだと届かずに戻ってきてしまい、印刷や郵送の手間が無駄になります。個人情報の取り扱いにも配慮が求められるため、リストを定期的に見直す習慣をつけておくと、DMの効果も信頼性も保ちやすくなります。
チラシ(ポスティング・新聞折込・店頭配布)との使い分け
チラシは、ポスティングや新聞折込、店頭での手渡しなどで配られ、まだお店や会社を知らない人にも広く届けられます。新規のお客様を集めたいとき、地域に新店舗のオープンを知らせたいときなど、まず知ってもらう段階で大きな力を発揮する販促物です。
これに対してDMは、すでに接点のある人との関係を深める場面に向いています。一度来店したお客様へのお礼や、しばらく足が遠のいている方への声かけなど、関係を育てるための連絡手段として使うと効果的です。両者の主な違いを、次の表にまとめました。
| 項目 | DM | チラシ |
|---|---|---|
| 届け先 | 宛名リストにある特定の相手 | 配布エリアの不特定多数 |
| 主な目的 | 再来店・リピート・関係づくり | 認知・新規のお客様の獲得 |
| 内容の調整 | 相手ごとに変えやすい | 全員に同じ内容を届ける |
| 準備の手間 | 宛名・郵送の準備が必要 | 印刷後は配布するだけ |
| 反応の確かめ方 | 送った相手ごとに追いやすい | エリア単位で見ることが多い |
実際には、どちらか一方だけを使うより、組み合わせると効果が高まりやすくなります。チラシで新しいお客様に来てもらい、来店時に会員登録をお願いして、次からはDMでお知らせするという流れです。チラシで出会い、DMで関係を続けるという役割分担を意識すると、販促全体の設計がしやすくなります。
DMの主な形式(はがき・圧着はがき・封書・大判はがき)
DMの形式は、大きく分けてはがき、圧着はがき、封書、大判はがきの四つがあります。形式によって載せられる情報の量や、受け取った人が中身を見るまでの手順が変わるため、伝えたい内容の量に合わせて形式を選ぶのが基本的な考え方です。
はがきは最も手軽な形式で、裏返すだけで内容が目に入るのが利点です。圧着はがきは、紙を折ってのり付けし、受け取った人がはがして開く形式で、はがきより多くの情報を載せられます。開くまで中身が見えないため、個人的な情報を載せたいときにもよく使われます。
封書は封筒に案内状やパンフレット、申込書などを同封する形式で、最も多くの情報を届けられます。大判はがきは通常より大きなはがきで、写真や商品を大きく見せたいときに向いています。形式ごとの詳しい作り方は後半の章で紹介するので、ここでは全体像をつかんでおいてください。

DMデザインの前に決めること
DMデザインに取りかかるとき、いきなり色やレイアウトから考え始めるのはおすすめできません。誰に送り、何をしてほしいのかが曖昧なままだと、きれいでも反応のないDMになりがちです。デザインの前に「設計図」をつくることで、載せるべき情報と優先順位が見えてきます。
ここで決めておきたいのは、送る相手、してほしい行動、送る時期と内容、反応の確かめ方の四つです。どれも難しいことではありませんが、紙に書き出しておくだけで頭の中が整理され、制作会社に相談するときにも話がスムーズに進みやすくなります。
特に複数の人が関わる会社やお店では、担当者ごとに「何のためのDMか」の理解がずれていることがあります。社長は新商品を知らせたい、現場は予約を埋めたいという状態では、紙面に情報があふれてしまいます。関係者で目的を一つにそろえておくことも、準備の大切な一歩です。
誰に送るか(既存のお客様・しばらく来ていないお客様・見込み客)
DMを送る相手は、大きく分けて既存のお客様、しばらく来ていないお客様、見込み客の三つに分けられます。同じお店のDMでも、相手によってかけるべき言葉や特典の内容が変わります。まずは今回のDMを誰に届けたいのか、対象をはっきり決めておきましょう。
既存のお客様は、すでにお店や商品を知っていて、ある程度の信頼関係がある相手です。新商品の案内や会員向けの先行セール、季節のごあいさつなど、「いつもありがとう」の気持ちを伝える内容が受け入れられやすい傾向があります。説明を長くするより、知らせたいことを簡潔に伝えるのが向いています。
しばらく来ていないお客様には、もう一度足を運ぶきっかけをつくることが目的になります。「お久しぶりです」という声かけや、再来店限定の特典などを用意すると、お店を思い出してもらう後押しになります。最後の来店からどれくらいたったかで、文面の温度を変えるのも一つの方法です。
見込み客は、資料請求や問い合わせはあったものの、まだ購入や契約に至っていない相手です。いきなり売り込むより、会社やサービスの特徴、選ばれている理由を丁寧に伝え、安心して次の一歩を踏み出せる情報を届けるほうが、反応につながりやすくなります。
受け取った人にしてほしい行動(来店・予約・注文・問い合わせ)
次に決めたいのは、DMを受け取った人にどんな行動をしてほしいかです。来店してほしいのか、電話で予約してほしいのか、ネットで注文してほしいのか、まずは問い合わせをしてほしいのか。ゴールとなる行動を一つ決めると、紙面に必要な情報が自然と絞られます。
たとえば来店が目的なら、地図や営業時間、駐車場の有無が欠かせません。予約が目的なら電話番号や予約ページへの案内を大きく、注文が目的なら商品の写真と注文方法をわかりやすく載せる必要があります。行動によって紙面の主役が変わることを意識しておきましょう。
してほしい行動が複数あると、受け取った人は迷ってしまいます。「来店でも電話でもネットでも」と並べるより、一番取ってほしい行動を大きく示し、ほかは補助的に添える程度にとどめるのが無難です。迷わせない導線づくりが、反応率を高めるうえでの基本になります。
送る時期と、お知らせの内容
DMは、送る時期によって反応が大きく変わります。セールやイベントの案内なら、受け取った人が予定を立てられるよう、開催の1〜2週間前ほどに届くのが一般的な目安です。早すぎると忘れられ、遅すぎると予定が埋まってしまうため、相手が動ける余裕を逆算して発送日を決めましょう。
季節の行事や生活の節目に合わせるのも効果的です。年末年始のあいさつ、新生活の準備が始まる春先、お中元やお歳暮の時期、誕生月など、相手が何かを考え始めるタイミングに届くと、内容が自分ごととして受け取られやすくなります。業種ごとの繁忙期も考慮しておくと安心です。
お知らせの内容は、時期と結びつけて考えるとまとまりやすくなります。「夏のキャンペーン」「創業記念の感謝セール」「新メニューのお披露目」など、なぜ今送るのかが伝わる理由があると、受け取った人も読み進める気持ちになります。理由のないお知らせは、ただの広告として流されやすくなります。
反応を確かめる方法(クーポンコード・専用の申込先)
DMは送って終わりではなく、どれだけの人が反応したかを確かめることで、次の改善につなげられます。反応を数えられないと、効果があったのかどうかもわからず、同じ失敗をくり返すおそれがあります。デザインの段階から、反応を確かめる仕組みを組み込んでおきましょう。
よく使われるのが、DMごとに異なるクーポンコードを載せる方法です。来店時や注文時にコードを提示してもらえば、どのDMから何人が来たのかを把握できます。送る相手のグループごとにコードを変えておけば、どの層に響いたかまで比べられます。
ネットでの申し込みや問い合わせが目的なら、DM専用の申込ページや専用のQRコードを用意する方法もあります。電話の場合は「DMを見た」と伝えてもらうだけでも目安になります。測れる仕組みを最初から用意しておくことで、次回のDMをより良くするための材料が手元に残ります。

開封され、読まれるDMデザインのコツ
郵便受けに届いたDMは、多くの場合、ほかの郵便物と一緒に数秒で仕分けられます。その短い時間に「読む」か「捨てる」かが決まるといっても言いすぎではありません。最初の数秒で興味を引けるかが、DMデザインの成否を分ける大きな分かれ目になります。
ここからは、開封され、最後まで読んでもらうためのDMデザインのコツを五つ紹介します。どれも特別な技術が必要なものではなく、受け取る人の立場に立って考えることで実践できる内容です。自社のDMを見直すときのチェック項目としても活用してください。
最初に目に入る面で「誰宛て・何のお知らせか」を伝える
DMを手に取った人が最初に見る面には、「誰に宛てたものか」と「何のお知らせか」をはっきり示すことが大切です。差出人がわからない、内容の見当がつかないDMは、読む前に不要なものと判断されやすくなります。最初の面は、DM全体の入り口です。
たとえば「〇〇会員様へ 秋の感謝セールのご案内」のように、相手と内容を一行で伝える見出しを最初の面に置くと効果的です。名前や会員であることに触れるだけでも、自分宛てだと感じてもらえる確率が上がります。はがきなら宛名面、封書なら封筒の表がこの役割を担います。
見出しの言葉選びも工夫したいところです。「お知らせ」だけでは何のことかわかりませんが、「ご来店10周年の方へ特別なご招待」なら、続きを読みたくなります。相手にとってのメリットが伝わる言葉を選ぶと、最初の面の効果がぐっと高まります。
伝えたいことを一つに絞る
せっかく送るのだからと、新商品もセールもイベントも全部載せたくなる気持ちはよくわかります。しかし、情報が多すぎるDMはどれも印象に残らず、結局何も伝わらない結果になりがちです。一通のDMで伝える主役は一つと決めておきましょう。
主役を一つに絞ったら、それを一番大きく、一番目立つ場所に配置します。ほかの情報は脇役として小さくまとめるか、思い切って次回のDMに回すのも一つの判断です。載せない情報を決める勇気を持つことで、伝えたいことがまっすぐ相手に届くようになります。
主役を決めるときは、先に決めた「してほしい行動」と結びつけて考えるのがコツです。予約を増やしたいなら予約特典、来店を促したいならイベント内容が主役になります。目的と主役がそろっていると、紙面全体に一貫性が生まれ、読んだ人も迷わず行動できます。
特典・期限・次の行動を目立たせる
DMの反応を大きく左右するのが、特典、期限、次の行動の三つの情報です。「何がお得なのか」「いつまでなのか」「どうすればいいのか」がひと目でわかると、受け取った人が動く理由とタイミングがそろいます。この三つは紙面の中でも特に目立たせたい要素です。
特典は、割引や粗品、ポイントの追加など、相手にとって具体的なメリットがわかる形で示しましょう。期限は「〇月〇日まで」と日付で明記すると、先延ばしを防ぎやすくなります。期限のないDMは後回しにされやすいため、必ず入れておきたい情報です。
次の行動は、「このはがきをご持参ください」「QRコードから予約」のように、具体的な動作として書くのがポイントです。曖昧な表現だと、受け取った人は何をすればいいのか迷ってしまいます。してほしい行動を一文で言い切ることで、反応へのハードルを下げられます。
目立たせ方としては、文字を大きくする、色の帯を敷く、枠で囲むといった方法が一般的です。ただし、目立つ要素が多すぎると互いに打ち消し合い、どれも目に入らなくなってしまいます。強調する場所を三つ程度に限ると、メリハリのある紙面に仕上がります。
宛名面や差出人の見せ方で安心感をつくる
DMは、知らない差出人から届くと警戒されて読まれないことがあります。特に近年は、不審な郵便物への注意が広く呼びかけられているため、誰から届いたのかがすぐわかることが、開封や閲覧の前提になっています。差出人の見せ方は、想像以上に大切な要素です。
差出人の欄には、会社名や店名だけでなく、ロゴや住所、電話番号をはっきり載せておくと安心感が生まれます。普段使っているロゴや色を使えば、「いつものお店からだ」と気づいてもらいやすくなります。ショップカードや看板と同じデザインの要素を使うと、さらに効果的です。
宛名面のデザインも印象を左右します。宛名の文字が読みにくかったり、余白がなく窮屈だったりすると、雑な印象を与えかねません。手書き風のひと言を添える、季節のイラストを小さく入れるなど、丁寧さが伝わる小さな工夫を加えると、受け取った人の気持ちもやわらぎます。
QRコード・電話番号など、反応の受け口を用意する
DMを読んで「行ってみよう」「申し込もう」と思ってもらえても、その気持ちをすぐ行動に移せる手段がなければ、反応にはつながりません。行動したくなった瞬間の受け口を、紙面にわかりやすく用意しておくことが大切です。気持ちが冷めないうちに動ける仕掛けを考えましょう。
代表的な受け口は、QRコード、電話番号、ホームページのアドレス、地図などです。スマートフォンで読み取れるQRコードは、予約ページや注文ページに直接案内できるため便利です。ただし小さすぎると読み取れないことがあるため、ある程度の大きさと周りの余白を確保しましょう。
電話番号は、年配のお客様が多い業種では特に重要な受け口になります。番号は大きめの文字で載せ、受付時間も添えておくと親切です。受け取る人の年代や普段の連絡手段に合わせて、複数の受け口に優先順位をつけると、取りこぼしを減らしながら紙面もすっきりまとまります。

形式別のDMデザインのポイント
DMデザインのコツは共通していても、はがき、圧着はがき、封書では紙面の使い方が大きく異なります。面の数や開き方、手に取ってから中身を見るまでの流れが違うため、形式に合わせて情報の置き場所を考える必要があります。
形式ごとの特徴を表にまとめました。どの形式が向いているかは、伝えたい情報の量や予算、送る相手との関係によって変わります。表を参考に今回のDMに合う形式を選んでから、具体的なデザインに入るのがおすすめです。
| 形式 | 情報量の目安 | 向いている内容 |
|---|---|---|
| はがき | 少なめ(表裏の2面) | 季節のあいさつ・セールの案内 |
| 圧着はがき | はがきの2〜3倍程度 | 個人向けの案内・詳しい商品紹介 |
| 封書 | 多い(同封物で調整できる) | カタログや申込書を届けたい案内 |
| 大判はがき | はがきより多め | 写真や商品を大きく見せたい案内 |
表のとおり、情報量が増えるほど伝えられることは多くなりますが、そのぶん印刷や郵送の手間も増えていきます。たくさん載せられる形式を選ぶより、伝えたい内容がちょうど収まる形式を選ぶほうが、受け取る人にとっても読みやすいDMになります。
はがきDM(宛名面と裏面の使い分け)
はがきDMは、宛名面と裏面の二つの面で構成されます。宛名面には住所や名前を書く欄がありますが、空いているスペースに簡単なメッセージや見出しを入れることもできます。郵便受けでどちらの面が上になっても興味を引けるよう、両面を意識して設計するのがポイントです。
宛名面の空きスペースには、「〇〇様だけの特別なご案内」といった短い見出しや、特典の要約を入れると効果的です。宛名面だけを見て捨てられてしまうのを防ぎ、裏面を見てもらうきっかけになります。ただし、宛名や郵便番号の読み取りを妨げないよう、配置には注意が必要です。
裏面は、DMの主役となる情報を大きく伝える面です。写真やキャッチコピーで目を引き、特典や期限、次の行動をわかりやすくまとめます。はがきは紙面が限られているため、情報を削って余白を残すくらいの気持ちで構成すると、すっきりと読みやすい仕上がりになります。
圧着はがき(開く前と開いた後の情報の分け方)
圧着はがきは、2つ折り(V字に折る形)や3つ折り(Z字に折る形)などで紙を重ね、特殊なのりで貼り合わせたはがきです。受け取った人が自分ではがして開くため、開く前の面と開いた後の面で役割を分けて考える必要があります。
開く前の面は、はがきの宛名面と同じように郵便受けで最初に目に入る部分です。ここでは「開けてみたい」と思わせることが最大の目的になります。「中に特別クーポンが入っています」「開いてご確認ください」などの言葉で、開封したくなる期待感をつくりましょう。
開いた後の面は、圧着はがきならではの広い紙面を使って、詳しい情報を伝える場所です。商品の写真やメニュー、地図、申込方法などをまとめて載せられます。開いたときに最初に目に入る位置に、一番伝えたい特典やメッセージを配置すると、読み手の気持ちをつかみやすくなります。
圧着はがきは、開くまで中身が見えないため、会員情報やポイント残高、個人向けの提案など、ほかの人に見られたくない情報を載せる場面にも向いています。ただし情報を詰め込みすぎると読みにくくなるため、開く順番に沿って情報を並べることを意識しましょう。
封書DM(封筒と同封物の組み立て)
封書DMは、封筒の中に複数の印刷物を入れて届ける形式です。案内状、パンフレット、申込書、返信用はがきなど、組み合わせ次第で多くの情報を伝えられます。その一方で、封を開けてもらえなければ中身は読まれないという難しさもあります。
封筒は、封書DMの「顔」です。白い無地の封筒に差出人の名前だけでは、ほかの郵便物に埋もれてしまいます。封筒の表に「ご優待のお知らせ在中」などの言葉を入れたり、ブランドの色を使ったりすると、開封率を上げる工夫になります。窓付きの封筒で中の案内状を少し見せる方法もあります。
同封物の組み立てでは、封を開けたときに最初に目に入るものを決めておくことが大切です。一般的には、あいさつと要点をまとめた案内状を一番手前に入れ、その後ろに詳しいパンフレットや申込書を重ねます。読む順番を想定して入れる順番を決めると、内容が伝わりやすくなります。
同封物が多いと、何から読めばいいのかわからなくなってしまいます。それぞれの印刷物の役割をはっきりさせ、案内状に「同封の申込書にご記入ください」と誘導の言葉を入れておくと親切です。同封物どうしのデザインをそろえると、一つのまとまったお知らせとして受け取ってもらえます。
郵便の規格とデザインで気をつけること
DMをデザインするときに見落としがちなのが、郵便の規格です。通常はがきの大きさは、一般的に縦14〜15.4cm×横9〜10.7cmの範囲とされています。この範囲を超えたり、重さが規格を超えたりすると郵送の料金区分が変わることがあるため注意が必要です。
圧着はがきや大判はがき、封書も、大きさや重さ、厚みによって扱いが変わります。規格は見直されることもあるため、デザインを始める前に日本郵便の最新の規格を確認しておくと安心です。制作会社に依頼する場合も、使いたい形式と送る通数を早めに伝えておきましょう。
また、はがきの宛名面の下部には、郵便番号などの読み取りに使う余白が必要です。この部分にデザインや文字が重なると、機械での読み取りがうまくいかず、配達に時間がかかる場合があります。宛名面の余白は削らずに残すことを前提に、レイアウトを考えるようにしましょう。

DMを自分で作るか、制作会社に頼むか
DMは、ネット上のテンプレートや印刷サービスのデザインツールを使えば、自分で作ることもできます。少ない通数を手早く送りたい場合や、毎月の定期的なお知らせなどでは、自作のほうが小回りが利くこともあります。費用を抑えやすい点も魅力です。
一方で、反応を高めたい大切なキャンペーンや、ブランドのイメージを大切にしたいDMでは、制作会社に頼むことで得られるものも多くあります。ここでは、自作する場合の注意点と、制作会社に頼むと変わること、どちらを選ぶかの判断の目安を整理します。
テンプレートで自作する場合の注意点(文字の詰め込み・印刷データ)
テンプレートを使えば、デザインの知識がなくても見た目の整ったDMを作れます。ただし、テンプレートはあくまで汎用的な型です。自社の目的や相手に合わせた調整をしないまま使うと、ほかのお店のDMと似たような印象になりやすい点は意識しておきましょう。
自作で特に起こりやすいのが、文字の詰め込みです。伝えたいことを全部入れようとして文字を小さくし、行間を詰めると、紙面が窮屈になり読む気が失せてしまいます。自作のDMで起こりがちな失敗を、次のリストで確認しておきましょう。
・文字を小さくしすぎて読みにくい
・伝えたいことが多く、主役がわからない
・特典の期限や次の行動が書かれていない
・写真の解像度が低く、印刷するとぼやける
・仕上がりの端ぎりぎりに文字を置いて切れてしまう
・宛名面の読み取り用の余白にデザインが重なる
もう一つの注意点が、印刷データの作り方です。画面ではきれいに見えても、印刷すると色がくすんだり、写真が粗くなったりすることがあります。断ち切り線の外側まで背景を伸ばす「塗り足し」を付けるなど、印刷会社が求める形式に合わせる必要があるため、入稿の前に仕様をよく確認しておきましょう。
制作会社に頼むと変わること(コピー・構成・印刷・発送の段取り)
制作会社に頼むと、見た目のデザインだけでなく、DMの中身そのものを一緒に考えてもらえます。「誰に、何を伝え、どう動いてほしいか」を整理するところから相談できるため、反応につながる紙面の構成を組み立てやすくなります。
大きく変わるのがコピー、つまり紙面に載せる言葉です。見出しの一言や特典の伝え方が変わるだけで、受け取った人の印象は大きく変わります。プロは相手の立場に立った言葉選びに慣れているため、自分では気づきにくい言い回しの改善を提案してもらえます。
構成についても、どの情報をどこに置けば視線が自然に流れるか、何を大きく何を小さくするかといった判断を任せられます。形式ごとの面の使い分けや、圧着はがきの開く順番に沿った配置など、形式に合わせた紙面設計まで相談できるのが心強い点です。
印刷や発送の段取りがスムーズになるのも利点です。印刷に適したデータの作成や紙の選び方はもちろん、郵便の規格に合っているかの確認、宛名リストの準備や発送方法の相談など、発送日から逆算した進め方を一緒に考えてもらえます。自社の担当者の負担も軽くなるでしょう。
どちらを選ぶかの判断の目安
自作か依頼かを選ぶときは、DMの目的と重要度で考えるとわかりやすくなります。毎月の定期便や少ない通数のお知らせなら自作でも十分な場合が多く、新規事業の告知や年に一度の大きなキャンペーンなら、プロの手を借りる価値が大きいといえます。
もう一つの目安は、社内に時間とスキルがあるかどうかです。デザインや印刷データの作成に慣れた人がいなければ、自作にかかる時間が想像以上に増え、本業を圧迫しかねません。担当者の手間も費用の一部と考えて判断すると、後悔の少ない選択ができます。
最初の一通だけ制作会社に依頼してデザインの型をつくり、二回目以降は文字や写真を差し替えて使うという方法もあります。型はプロに、運用は効率よくという進め方なら、品質と手軽さを両立しやすくなります。追加印刷や季節ごとの作り替えに対応している依頼先を選ぶと便利です。

DMデザインの費用の目安
DMデザインの費用は、デザインする面の数や情報量、形式、修正の回数などによって変わります。さらに、デザイン料とは別に印刷や郵送にかかる費用もあるため、総額で考えることが予算づくりの基本です。全体像をつかんでから見積もりを依頼しましょう。
見積もりを比べるときは、金額だけでなく、何が含まれているかを確認することが大切です。ディレクション費用や印刷データの作成、修正回数などが含まれているかどうかで、実際に支払う総額は変わってきます。ここでは、費用の考え方を三つの視点で整理します。
デザイン料の考え方(片面・両面)
DMのデザイン料は、一般的に片面か両面かで考え方が変わります。はがきの裏面だけをデザインする場合は片面、宛名面にも見出しや特典を入れる場合や、圧着はがきのように複数の面がある場合は、デザインする面が増えるほど作業量も増えるのが一般的です。
面の数のほかにも、写真の撮影や加工、イラストの作成、キャッチコピーの考案などが含まれるかどうかで費用は変わります。提案される案の数や修正の回数も影響するため、見積もりを依頼するときはどこまで任せたいかを具体的に伝えると、内容と費用のずれが起きにくくなります。
GRASPERSでは、チラシ・DMの片面デザインと両面デザインのプランをご用意しています。印刷費用とディレクション費用は別途となり、ご依頼の内容によって料金が変わります。具体的な料金はサービスページでご確認いただくか、お見積もりは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
印刷・宛名印字・郵送料など別にかかる費用
DMにはデザイン料のほかに、印刷費、宛名の印字にかかる費用、郵送料がかかります。印刷費は、通数や紙の種類、両面か片面か、圧着などの加工の有無で変わります。通数が増えるほど1通あたりの印刷費は下がる傾向がありますが、総額はそのぶん大きくなります。
宛名の印字は、自社でラベルを作って貼る方法と、印刷会社などに印字を頼む方法があります。郵送料は、はがきか封書か、大きさや重さ、送る通数によって変わり、条件によっては割引の制度が使える場合もあります。形式を決める段階で郵送料も見込むと、予算オーバーを防げます。
このように、DMの費用はデザイン以外の部分も大きな割合を占めます。凝った加工や大きな形式を選ぶと見栄えは良くなりますが、送る通数が多いと総額が膨らみます。通数と形式のバランスを見ながら、目的に合った仕様を選ぶことが、無理なくDMを続けるためのコツです。
依頼から発送までの流れと期間
制作会社にDMを依頼する場合、一般的にはお問い合わせ、お見積もり、ヒアリング、デザイン制作、修正、納品、印刷、発送という流れで進みます。GRASPERSのチラシ・DM制作では、完成までの期間は概ね1〜2か月を目安としており、内容によって前後します。
発送したい日が決まっている場合は、その日から逆算して依頼の時期を決めることが大切です。デザインの修正や印刷、宛名の準備にもそれぞれ時間がかかるため、余裕を持って早めに相談することをおすすめします。お急ぎの場合は、別料金で短納期に対応できることもあります。
スムーズに進めるためには、送る相手、目的、特典の内容、載せたい写真や文章などを、ヒアリングの前にまとめておくと便利です。宛名リストの準備や発送方法についても、デザインと並行して早めに確認しておくと、発送直前に慌てずに済みます。

DMデザインの相談はGRASPERSへ
株式会社GRASPERS(グラスパーズ)は、岐阜県瑞穂市に本社を置くブランディングデザイン会社です。デザインは飾りではなく経営の道具であるという考えのもと、チラシやDM、名刺、パンフレット、ホームページまで、一貫したデザインで事業を支えています。
チラシ・DMの制作では、「企業のブランドらしさ」と「成果につながる機能性」の両立を大切にしています。デザイン制作実績は1,000件以上、年間の印刷件数は300件以上にのぼり、Googleの口コミでは顧客満足度4.9の評価をいただいています。
送る相手と目的の整理から一緒に考える
GRASPERSでは、受け取る人の立場からDMを設計することを大切にしています。誰に送るのか、受け取った人にどう動いてほしいのかを、ヒアリングで丁寧にうかがい、配布する相手や状況から逆算した紙面をご提案します。
「とりあえずDMを出したいけれど、何を載せればいいかわからない」という段階でもご相談いただけます。初めてのご依頼では、目的と作りたい内容を共有いただくだけで大丈夫です。ターゲットや希望の納期、参考にしたいデザインがあると、打ち合わせがよりスムーズに進みます。
宛名リストや発送方法についても、あわせてご相談ください。郵便の規格や送る時期を踏まえて、デザインと印刷のスケジュールを一緒に組み立てます。DMを送るまでの全体像を整理しながら進めるので、初めてDMをつくる方にも安心してお任せいただけます。
チラシ・ショップカード・封筒とデザインをそろえた制作
GRASPERSは、チラシやDMのほか、名刺・カード、パンフレット、ポスター、各種デザインなど、紙の販促物を幅広く制作しています。封筒やショップカードもDMと同じ考え方でデザインできるため、販促物全体の見た目に統一感を持たせられます。
たとえば、店頭で配るチラシ、レジ横のショップカード、ご自宅に届くDMが同じ色やロゴで統一されていれば、お客様は「いつものお店だ」とすぐに気づいてくれます。ほかのサービスとまとめてご依頼いただくと、「おまとめ割引」で値引きが受けられるのも利点です。
ロゴやホームページ、看板まで自社で完結できるため、ブランド全体を見渡したご提案が可能です。紙素材のサンプルで質感を確かめながら紙を選べるほか、印刷は100枚単位から大量ロットまで対応し、検品したうえで指定の住所へお届けします。
追加印刷や季節ごとの作り替えにも対応
DMは一度送って終わりではなく、季節やキャンペーンごとにくり返し使うことの多い販促物です。GRASPERSでは制作したデータを当社で保管しているため、追加印刷や作り替えにもスムーズに対応できます。前回のDMをもとに、次の一通を手早く準備できます。
チラシ・DMの追加注文は、印刷費用のみで対応しています。日付や特典の差し替えなど簡単な変更であれば費用はかからず、LINEやメール、電話で気軽にご注文いただけます。年間300件以上の追加印刷に対応してきた実績があり、季節ごとのDMも手間なく続けられます。
岐阜・東海を中心に、オンラインでの打ち合わせにも対応
GRASPERSは岐阜県瑞穂市の本社を拠点に、岐阜・愛知・三重の東海三県を中心として全国のご依頼に対応しています。遠方の方とはビデオ通話やチャットツールでの打ち合わせが可能で、来社いただかなくても制作を進められます。
お見積もりは無料で、最短即日でご返信しています。お電話(058-260-3636、平日9:00〜18:00)やお問い合わせフォームから、まだ内容が固まっていない段階でもお気軽にご相談ください。送る相手と目的の整理から、読まれるDMづくりを丁寧にお手伝いします。

まとめ
DMは、宛名のある相手に直接届く販促物です。チラシが新しいお客様との出会いをつくるのに対し、DMは既存のお客様や見込み客との関係を深める役割を担います。相手を知っているからこそ届けられる情報を活かすことが、DMデザインの出発点になります。
デザインに入る前には、誰に送るか、してほしい行動、送る時期と内容、反応の確かめ方を決めておきましょう。そのうえで、最初の面で誰宛てか何のお知らせかを伝え、伝えたいことを一つに絞り、特典・期限・次の行動を目立たせることが、読まれるDMにつながります。
はがき・圧着はがき・封書など形式によって、面の使い分けや情報の置き場所は変わります。郵便の規格も確認しながら、伝えたい内容がちょうど収まる形式を選ぶことが大切です。自作か依頼かは、DMの重要度や社内の手間を踏まえて無理のない方法を選びましょう。
DMは送るたびに反応を確かめ、少しずつ改善していくことで効果が高まっていく販促物です。受け取る人の立場に立った一通を積み重ね、お客様との長く続く関係づくりに役立ててください。迷ったときは、送る相手と目的を書き出すところから始めてみましょう。