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カタログデザインは設計で決まる|商品を探しやすいページ構成とデザインのコツ

カタログデザインは設計で決まる|商品を探しやすいページ構成とデザインのコツ

カタログデザインで最も大切なのは、読み手が目当ての商品にすぐたどり着き、比べて選べるように、商品情報を整理してページを設計することです。見た目の美しさより先に、掲載する商品の分類・ページ割り(台割)・1ページの型を決めておくと、読みやすく、改訂もしやすいカタログになります。本記事では、パンフレットとの違いから、探しやすいページ設計、商品の魅力を伝えるデザインのコツ、費用の目安までを解説します。

目次

カタログとパンフレットの違い

カタログとパンフレットは、どちらも冊子やリーフレットの形をした販促物なので、社内でも同じものとして扱われがちです。しかし両者は目的が異なり、目的が違えばページの組み立て方も変わります。まずはこの違いを押さえておくと、カタログデザインで何を優先すべきかが見えてきます。

カタログは「たくさんの商品の中から選んでもらう」ための資料で、パンフレットは「会社やサービスの考え方を知ってもらう」ための資料です。前者は探しやすさと比べやすさが求められ、後者は読み物としての流れや印象づくりが重視されます。違いを表にまとめると、次のようになります。

項目カタログパンフレット
主な目的商品を比べて選んでもらう会社やサービスを知ってもらう
読み方必要なページを探して拾い読み最初から順に読み進める
中心となる情報品番・仕様・サイズ・価格など理念・強み・事例・流れなど
ページ数商品点数に応じて多くなりやすい数ページから十数ページ程度が多い
改訂の頻度新商品や価格改定のたびに発生比較的少ない

もちろん、実際にはカタログの冒頭に会社紹介を入れたり、パンフレットの後半に商品一覧を載せたりと、両方の性格をあわせ持つ冊子も少なくありません。大切なのは、その冊子の主な役割をどちらに置くかを最初に決めておくことです。役割があいまいなままだと、誌面の情報量や構成がぶれやすくなります。

カタログは「商品を比べて選んでもらう」ための資料

カタログを手に取る人の多くは、すでに何かを探している状態です。たとえば、店舗の備品を入れ替えたい担当者が、サイズや色の違う候補を見比べて一つに絞り込む、といった使われ方が典型的でしょう。カタログには読み手の比較検討を手助けする役割があります。

そのため、カタログは最初から最後まで通して読まれることはあまりありません。目次やインデックスを頼りに目当てのページを開き、仕様表を見比べ、必要なら品番をメモして問い合わせや発注に進みます。拾い読みされる前提で設計することが、パンフレットとの大きな違いです。

カタログは商談の「共通の資料」としても使われます。担当者とお客様が同じページを開きながら、「この型番のこの色なら在庫があります」と話を進められるのは、情報が整理されているからこそです。誌面の整理が行き届いていれば、商談のスピードと正確さが上がります。

パンフレットは「会社やサービスを知ってもらう」ための資料

パンフレットは、会社の考え方やサービスの特徴、選ばれる理由などを伝え、相手に興味や信頼を持ってもらうための資料です。初めて接点を持った相手に渡されることが多く、読み物としての流れと第一印象が重視されます。ページをめくるごとに理解が深まるストーリー性が求められます。

カタログが「何を買うか」を決める段階で使われるのに対し、パンフレットは「この会社に頼んでみようか」と考える、もう少し手前の段階で使われることが一般的です。つまり両者は対立するものではなく、検討の段階に応じて使い分ける関係にあります。会社案内と商品カタログを別々に用意している企業が多いのも、この役割分担があるためです。

カタログの種類(総合カタログ・商品別カタログ・ブランドブック)

ひと口にカタログといっても、扱う商品の範囲や目的によっていくつかの種類があります。代表的なのは、全商品を網羅する総合カタログ、特定のシリーズや分野に絞った商品別カタログ、そして世界観を伝えることに重きを置いたブランドブックです。どれを作るかでページ数も誌面の雰囲気も大きく変わります。

総合カタログは、取扱商品をひと通り掲載する分厚い冊子になりやすく、代理店や取引先の手元に置いて長く使われます。探しやすさの仕組みづくりが最優先になります。一方で商品別カタログは、新シリーズや展示会に合わせた薄い冊子で、特定の商品の魅力を深く伝えることができます。

ブランドブックは、商品の仕様よりも、ブランドの背景や使われる情景を写真と言葉で伝える冊子です。アパレルやインテリア、食品などで多く見られ、読み手の共感を引き出すことが目的になります。仕様の詳細は別の資料やWebに任せ、イメージ写真を大きく使った構成にするのが一般的です。

商品を探しやすいカタログのページ設計

カタログデザインの良し悪しは、レイアウトや配色を考える前の「設計」の段階でほぼ決まるといってよいでしょう。どの商品をどの順番で、どのページに、どんな情報とともに載せるのか。この骨組みが整っていれば、デザインは迷わず進められます。

反対に、設計があいまいなまま制作に入ると、途中で商品の追加や並び替えが何度も発生し、ページ全体を組み直すことになりがちです。修正が重なれば、そのぶん誤植のリスクも高まります。ここでは、探しやすいカタログの骨組みをつくるための手順を、分類から仕様表の見せ方まで順に解説します。

掲載商品の分類と優先順位を決める

最初に取り組みたいのは、掲載する商品の棚卸しです。現行品、廃番予定品、新商品をすべて書き出し、今回のカタログにどこまで載せるのかを決めます。ここで掲載点数を確定させておくと、後工程のページ数や費用の見通しが立てやすくなります。

次に、商品をグループに分けます。分け方は「用途別」「素材別」「シリーズ別」「価格帯別」などさまざまですが、基準は社内の都合ではなく読み手がどう探すかに置くのが基本です。お客様は「キッチン用」「屋外用」のように用途で探すことが多いものです。

分類が決まったら、グループの中で優先順位をつけます。売上の柱になっている主力商品、今回とくに売り出したい新商品、問い合わせの多い定番品などを洗い出し、誌面で大きく扱う商品を先に決めるわけです。すべてを同じ大きさで並べると、どれが推したい商品なのかが伝わりません。

商品情報の項目をそろえる(品番・仕様・サイズ・カラー・価格)

商品ごとに載せる情報の項目がばらばらだと、読み手は比べることができません。ある商品には重さが書いてあるのに、隣の商品には書いていない。こうした状態は、比較検討の妨げになる典型的な失敗です。制作に入る前に、全商品で共通して載せる項目を決めておきましょう。一般的には、次のような項目がよく使われます。

・商品名とシリーズ名
・品番(型番)
・仕様(素材・機能・付属品など)
・サイズ・重量・容量
・カラーバリエーション
・価格(税込・税抜の表記ルールを含む)
・対応する関連商品やオプション

項目を決めるときは、表記のルールもあわせて統一します。サイズの単位をミリにするのかセンチにするのか、幅・奥行・高さの並び順をどうするのか、カラー名を日本語にするのか英語にするのか。細かな表記のゆれをなくすだけで、誌面の読みやすさは見違えるほど変わります。

こうした項目と表記ルールは、表計算ソフトなどで一覧表にまとめておくと便利です。商品ごとに行を分け、項目ごとに列を立てておけば、抜けている情報が一目でわかります。この一覧表は、カタログ制作全体の土台となる資料になり、後の改訂やWeb展開にも役立ちます。

台割(ページ割り)の作り方

台割とは、どのページに何を載せるかを一覧にした設計図のことです。「1ページ目は表紙、2〜3ページは目次とごあいさつ、4ページからシリーズAの商品」というように、ページ番号と内容を対応させて書き出します。家でいえば間取り図にあたり、カタログ全体の流れを決める重要な工程です。

台割をつくるうえで注意したいのが、冊子のページ数の決まりです。中綴じの冊子は紙を二つ折りにして重ねるため、一般的にページ数は4の倍数になります。商品点数から逆算して必要なページを見積もり、4の倍数に収まるよう調整する必要があります。余ったページはお知らせや施工事例などに使えます。

また、見開きで見せたいページの位置にも気を配りましょう。冊子を開いたとき左右に並ぶページは、一つの画面として目に入ります。主力シリーズの導入ページを見開きにする、比較表を左右に広げるなど、見開き単位で構成を考えると、メリハリのある誌面になります。

目次・インデックス・ツメで探しやすくする

ページ数が増えるほど、探す手がかりが必要になります。代表は目次です。カテゴリーごとの開始ページを示すだけでなく、主要な商品名や品番から引ける索引を巻末に用意すると、品番がわかっている人の探す手間を大きく減らせます。

もう一つ効果的なのが「ツメ」です。ツメとは、ページの端(小口と呼ばれる、綴じ側と反対の端)に付ける色帯や見出しの印のことで、冊子を閉じた状態でも側面から位置がわかります。カテゴリーごとに色を変えておけば、パラパラとめくるだけで目的の章に届きます。

ページの上部や下部に入れる「柱」も、現在地を知らせる手がかりになります。柱とは、ページの余白にカテゴリー名やシリーズ名を小さく入れたものです。目次で全体像をつかみ、ツメで章を開き、柱で今いる場所を確かめる。この三つを組み合わせると、迷わず探せるカタログに近づきます。

1ページの型(フォーマット)を決めて統一する

商品を掲載するページは、あらかじめ「型」を決めておくのがおすすめです。たとえば、ページの左上に商品写真、右側に商品名と説明文、下段に仕様表、というように要素の位置をそろえます。型が統一されていれば、読み手はどこを見れば何がわかるかをすぐに覚えてくれます。

型は一種類だけでなく、掲載する商品の点数に応じて数パターン用意しておくと便利です。1ページに1商品を大きく見せる型、2〜4商品を並べる型、多数の小物を一覧で見せる型などです。パターンを決めておけば組み替えも簡単で、商品の入れ替えにも柔軟に対応できます。

型を決めることは、制作の効率にも直結します。枠に情報を流し込めばよく、確認する場所も一定なので誤りに気づきやすくなります。とくに数十ページを超えるカタログでは、型の有無が制作期間と品質を左右するといっても言い過ぎではありません。

仕様表・比較表の見せ方

細かな数値が並ぶ仕様表は、カタログの中でも読み手が最も真剣に見る部分です。それだけに、行と列の区切りがわかりにくかったり、文字が詰まりすぎていたりすると、読み間違いの原因になります。罫線や背景色を工夫して一行ずつ目で追いやすい表にすることが基本です。

比較表は、同じシリーズの中でサイズや性能が異なる商品を並べるときに力を発揮します。違いのある項目だけを強調したり、おすすめのモデルに目印をつけたりすると、選ぶための判断材料が一目でそろいます。すべての項目を同じ強さで見せるより、比べてほしい点に視線を集めるほうが親切です。

また、表の項目の並び順は、全ページで統一しておきましょう。あるページでは「サイズ→重量→素材」、別のページでは「素材→サイズ→重量」となっていると、読み手は毎回確認し直さなければなりません。先に決めた商品情報の項目と同じ順番で並べれば、ページをまたいでも比べやすくなります。

商品の魅力が伝わるカタログデザインのコツ

探しやすい骨組みが整ったら、次は商品の魅力をどう伝えるかを考えます。情報が正確に並んでいるだけでは、読み手の心はなかなか動きません。カタログデザインには、整理された情報と心に残る見せ方の両立が求められます。

ここで意識したいのは、魅力を伝える工夫が探しやすさを損なわないことです。写真を大きくしすぎて仕様が読みにくくなったり、装飾を増やして型が崩れたりしては本末転倒です。設計の枠の中で表現を工夫するという順番を守ると、まとまりのある誌面になります。以下では、表紙から文字組みまで、四つの視点でコツを紹介します。

表紙と扉ページでブランドの世界観を伝える

表紙は、カタログの第一印象を決める顔です。取引先の机の上や展示会のラックに置かれたとき、手に取ってもらえるかどうかは表紙で決まります。商品を並べるよりも、ブランドらしさが伝わる一枚の写真やシンプルなタイトルで、印象を強く残す構成が効果的です。

扉ページとは、各章の始まりに置く区切りのページです。章のテーマを表す写真やコピーを入れることで、読み手は「ここから別のシリーズが始まる」と気持ちを切り替えられます。扉ページは商品の使われる情景を伝える絶好の場所でもあり、仕様だけでは伝わらない魅力を補ってくれます。

表紙や扉ページの色・書体・ロゴの扱いは、会社のほかの販促物とそろえておくことも大切です。ホームページやパンフレットと同じトーンでまとめておけば、どの接点でも同じブランドとして認識してもらえます。カタログ単体で完結させず、全体の中での位置づけを意識しましょう。

主力商品とラインナップで誌面に強弱をつける

すべての商品を同じ大きさ、同じ扱いで並べると、誌面は整って見えても単調になります。読み手の目がどこにも止まらず、結果的に印象に残る商品がなくなってしまうのです。主力商品は大きな写真と説明でじっくり見せ、周辺商品はラインナップとして一覧で見せるという強弱をつけましょう。

たとえば、シリーズの最初の見開きで主力モデルを大きく紹介し、次のページでサイズ違いやカラー違いを小さな写真と仕様表でまとめる構成がよく使われます。主力商品で興味を引き、ラインナップで選択肢の広さを伝えるという流れです。読み手は自然と全体像をつかみながら、自分に合う商品を探せます。

強弱をつける際は、先に決めた商品の優先順位が判断の基準になります。営業担当者が「この商品はもっと大きく載せたい」と感じるのは自然なことですが、全員の希望をそのまま反映するとメリハリが失われます。優先順位を社内で共有しておくことが、誌面の調整をスムーズにします。

写真のトーンをそろえる(切り抜き写真とイメージ写真の使い分け)

カタログに使う写真には、大きく分けて二種類あります。背景を取り除いて商品だけを見せる「切り抜き写真」と、実際に使われている場面を撮影した「イメージ写真」です。切り抜き写真は形や色を正確に伝えるのに向いており、仕様ページや一覧ページの主役になります。

イメージ写真は、商品がある暮らしや仕事の場面を想像させる役割を持ちます。表紙や扉ページ、主力商品の紹介ページに使うと、誌面に奥行きが生まれます。どちらか一方に偏らせるのではなく、伝えたい内容に合わせて使い分けることで、正確さと魅力を両立できます。

注意したいのは、写真のトーンのばらつきです。撮影時期や撮影者が違う写真を混ぜると、明るさや色味、影の出方がそろわず、同じシリーズでも別物のように見えてしまいます。撮影の条件を統一したり、レタッチで色味を調整したりして、カタログ全体の写真の印象をそろえることが品質を大きく左右します。

細かな仕様も読みやすい文字の大きさと書体

カタログには、商品説明や注意書き、仕様表の数値など、小さな文字がたくさん並びます。誌面に多くの情報を詰め込もうとすると、どうしても文字を小さくしたくなりますが、読めない文字は載せていないのと同じです。読み手の年齢層や使われる場面を考えて、無理のない大きさを確保しましょう。

書体は、見出し・本文・仕様表で役割を分けて選ぶと、情報の階層が伝わりやすくなります。本文や数値には癖の少ないゴシック体や明朝体を使い、見出しに少し個性のある書体を取り入れるのが一般的です。ただし、使う書体の種類は二〜三種類に絞るのが無難です。

数字の読みやすさにも配慮が必要です。品番やサイズの数値は、桁がそろって見える書体を選ぶと表の中で比べやすくなります。また、「1」と「l」、「0」と「O」のように見間違えやすい文字が品番に含まれる場合は、判別しやすい書体を選ぶことで発注ミスを防げます。

改訂やWebでの活用を見据えたカタログ設計

カタログは、一度作ったら終わりではありません。新商品の追加や廃番、価格改定、仕様変更などにより、多くの企業で毎年あるいは数年ごとに改訂が行われます。最初の制作時から改訂のしやすさを設計に組み込むかどうかで、次回以降の手間と費用は大きく変わります。

また、紙のカタログだけで情報を届ける時代ではなくなっています。PDFをメールで送ったり、ホームページで閲覧できるようにしたりと、カタログの活躍の場はWebにも広がっています。紙とデジタルの両方で使える前提で設計しておくと、ひとつの制作物から得られる効果を何倍にも高められます。

価格や仕様の変更に対応しやすいデータの作り方

改訂に強いカタログを作るには、商品情報をデザインデータの中だけに閉じ込めないことが大切です。先に触れた商品情報の一覧表を「正本」として管理し、カタログはそのデータから作るという考え方です。情報の元を一か所にまとめておくと、変更があっても修正箇所を追いかけやすくなります。

デザインデータの側でも、1ページの型をしっかり決めておくことが改訂を楽にします。型が統一されていれば、商品の差し替えは枠の中身を入れ替えるだけで済み、レイアウト全体を組み直す必要がありません。型の統一は改訂作業の効率化にもつながるのです。

修正の履歴を残しておくことも忘れないようにしましょう。どの版でどの商品の何を変えたのかを記録しておけば、次の改訂で確認すべき箇所が明確になります。誤植の多くは、直前の変更が反映しきれないときに起こりがちです。変更の締め切りを決め、それ以降は原則として受け付けない運用も有効です。

価格表を別冊にする考え方

価格は、カタログに載せる情報の中で最も変わりやすい項目の一つです。原材料費や物流費の変動によって価格を見直すたびに本冊を刷り直していては、手間もコストもかかります。そこで検討したいのが、価格表だけを別冊にする方法です。

本冊には商品の写真や仕様、品番を載せ、価格は品番ごとに一覧にした薄い別冊や差し込みの用紙にまとめます。価格が変わったときは別冊だけを作り直せばよいので、本冊を長く使い続けられるのが大きな利点です。取引先ごとに価格を変える場合にも柔軟です。

一方で、別冊にすると読み手は本冊と価格表を見比べる手間が増えます。その負担を減らすには、本冊と価格表で品番の並び順をそろえ、価格表にも本冊の掲載ページを記載しておくのがおすすめです。二つの冊子の対応関係をわかりやすくしておけば、使い勝手を損なわずに運用できます。

PDF・デジタルカタログ・ECサイトとの連携

完成したカタログは、印刷用のデータとは別に、閲覧用のPDFとして書き出しておくと活用の幅が広がります。営業担当者が商談前にメールで送ったり、ホームページからダウンロードできるようにしたりと、紙を手渡せない相手にも届けられます。閲覧用は容量を軽くしておくと、スマートフォンでも開きやすくなります。

ページをめくるような感覚で閲覧できるデジタルカタログや、ECサイトとの連携も選択肢になります。紙のカタログで興味を持った人が、Webで最新の在庫や価格を確認して注文する。そうした流れを想定するなら、品番や商品名をWebと共通にしておくことが欠かせません。

ただし、デジタル化すれば紙が不要になるわけではありません。展示会や店頭、ゆっくり比べたい場面では、手元に置ける紙のカタログが今も重宝されます。紙は手元で比べる道具、Webは最新情報の窓口というように役割を分け、互いに補い合う形を目指すとよいでしょう。

カタログを自分で作るか、制作会社に頼むか

カタログデザインを進めるとき、多くの担当者が最初に悩むのが「社内で作るか、外部に頼むか」という判断です。簡単な冊子なら、今は社内でも形にできます。一方で、商品点数やページ数が増えるほど難易度は上がるのも事実です。

判断の基準になるのは、カタログの規模と求める品質、そして社内にかけられる時間です。どちらが正解ということはなく、目的と状況によって最適な選択は変わります。ここでは、自作で対応できる範囲と難しくなる点、素材の集め方、そして制作会社に頼んだときに変わることを整理します。

自作できる範囲と難しくなる点(ページ数・商品点数・撮影)

数ページ程度のリーフレットや、商品点数が十数点ほどの簡易的なカタログであれば、テンプレートを活用して社内で作ることも十分可能です。取引先へのちょっとした案内であれば、スピードを優先して自作するのも合理的な判断でしょう。

難しくなるのは、ページ数や商品点数が増えたときです。数十ページを超えると、台割の管理、型の統一、表記ルールの徹底といった作業が一気に増えます。担当者が通常業務と並行して進める場合、確認作業が追いつかず誤植が増えることも珍しくありません。

撮影も大きな壁になります。商品写真はカタログの印象を決める要素ですが、背景や照明をそろえて多数の商品を撮るには、機材と技術が必要です。スマートフォンで撮った写真をそのまま使うと、色味や明るさがばらつき、誌面全体の品質が下がって見えることがあります。

さらに、印刷用のデータ作りにも専門的な知識が求められます。画面上では問題なく見えても、色の設定や画像の解像度、断ち切りの余白が不足していると、印刷したときに仕上がりが崩れてしまいます。印刷の仕組みを理解したデータ作りが必要になる点も、自作の際に見落とされがちなポイントです。

原稿・写真・商品データの集め方

自作する場合も外部に頼む場合も、カタログの素材となる原稿・写真・商品データは発注側で準備することが基本です。素材集めは想像以上に時間がかかるため、早めに担当者と締め切りを決めることがスケジュール通りに進めるコツです。集める素材は、主に次のようなものです。

・商品情報の一覧表(品番・仕様・サイズ・カラー・価格)
・既存の商品写真と、撮影が必要な商品のリスト
・商品ごとの説明文やキャッチコピーの原稿
・ロゴデータや会社のカラーなどブランドに関する素材
・前回のカタログや、参考にしたい冊子
・認証マークや注意書きなど必須の表記

素材を集める際は、部署ごとに情報の持ち方が違う点に注意しましょう。営業部門の資料と商品企画の資料で仕様の数値が異なる、といったことはよくあります。どの情報を正とするかを事前に決めると、制作途中での手戻りを減らせます。

写真については、既存の写真が使えるかどうかを早い段階で見極めることも大切です。画質が足りない、トーンがそろわない、旧仕様のまま、といった写真は撮り直しが必要になります。素材の状態を一覧にして、撮影が必要な商品を早めに洗い出すと、撮影日程の調整もスムーズです。

制作会社に頼むと変わること(台割設計・撮影・校正・印刷データ)

制作会社に依頼する最大の利点は、デザインだけでなく、その前の設計段階から専門的な視点を取り入れられることです。商品の分類や台割づくりを一緒に考えてもらうことで、読み手目線で探しやすい構成に整えやすくなります。社内では当たり前になっている分類の仕方が、第三者の目で見直されることもあります。

撮影を任せられる点も大きな違いです。照明や背景を統一したプロの撮影であれば、切り抜き写真もイメージ写真もトーンがそろい、カタログ全体の印象が引き締まります。レタッチで色味や細部を整えることで、商品の質感まで正確に伝わる写真に仕上がります。

校正の体制が整っていることも安心材料です。制作会社では、文字の誤りや表記のゆれ、品番と写真の対応などを確認する工程があり、担当者一人で抱え込む必要がなくなります。確認の目が増えるだけでミスは減ります。

印刷用データの作成や印刷会社とのやりとりを任せられるのも心強い点です。用紙の種類や綴じ方、部数に応じた最適な仕様を提案してもらえるため、仕上がりのイメージと実物のずれを小さくできます。担当者は本来の業務に集中しやすくなるでしょう。

カタログデザインの費用の目安

カタログデザインの費用は、同じ「カタログ」という言葉でも、内容によって大きく異なります。数ページの商品案内と、数百点を掲載する総合カタログとでは、作業量がまったく違うからです。そのため、何によって費用が変わるのかを理解しておくことが、適切な予算を組む第一歩になります。

また、見積もりを比べる際には、どこまでが含まれているかを確認することが欠かせません。デザイン費の中に撮影や原稿作成、印刷が含まれているのか、それとも別なのかによって、総額の見え方は大きく変わります。ここでは、費用が決まる主な要素と別にかかる費用、依頼から納品までの流れを解説します。

費用が決まる要素(ページ数・商品点数・撮影の有無・部数)

カタログデザインの費用を左右する要素はいくつかありますが、とくに影響が大きいのはページ数と商品点数です。ページが増えればデザインの作業量が増え、商品点数が増えれば情報の流し込みや確認の手間が増えます。主な要素を整理すると、次の表のように考えると見通しやすくなります。

要素費用への影響確認しておきたいこと
ページ数多いほどデザインの作業量が増える4の倍数で何ページになるか
商品点数多いほど情報整理と校正の手間が増える1ページあたりの掲載点数
撮影の有無撮影点数やカット数で変わる既存写真をどこまで使えるか
部数・仕様用紙・綴じ方・加工で印刷費が変わる配布先と必要な部数
デザインの方向性新規の設計か既存の改訂かで変わる型を新しく作る必要があるか

このほか、納期の短さや修正の回数も費用に影響することがあります。とくに初めてカタログを作る場合は、型や台割を一からつくる必要があるため、改訂版より手間がかかるのが一般的です。逆に、一度型を作れば次回以降の負担は軽くなるため、長い目で見て投資を考えるとよいでしょう。

撮影・原稿作成・印刷など別にかかる費用

見積もりで見落としやすいのが、デザイン費とは別にかかる費用です。代表的なのは商品撮影、説明文やキャッチコピーの原稿作成、そして印刷費です。これらを含めずに予算を組むと、あとから総額が膨らんでしまうことがあるため注意が必要です。

撮影費は、撮影する商品の点数やカット数、イメージ写真のためのスタジオやロケーションの有無などで変わります。印刷費は、用紙の種類、ページ数、綴じ方、部数、表紙の加工などで決まります。依頼するときは、どの作業を自社で行い、どこを任せるかを明確にしておくと、見積もりを比べやすくなります。

具体的な料金は依頼内容によって大きく変わるため、まずは制作会社に相談し、見積もりを取るのが確実です。グラスパーズでもカタログ制作はパンフレットのサービスの中で対応しており、料金はご依頼内容によって変動します。料金の考え方はサービスページでご確認いただけますので、お見積もりは無料です。お気軽にお問い合わせください。

依頼から納品までの流れと期間

カタログ制作の一般的な流れは、ヒアリングとコンセプト設計、商品の整理と台割づくり、撮影や原稿の準備、デザイン制作、修正と校正、印刷、納品という順番です。各工程で確認と承認が必要になるため、社内の確認体制を先に整えておくと進行が滞りにくくなります。

期間は、ページ数や商品点数、撮影の有無によって変わります。薄い冊子であれば比較的短期間で仕上がりますが、撮影を伴う総合カタログでは数か月かかることも珍しくありません。展示会や新商品の発売日など使う日が決まっている場合は、そこから逆算して早めに相談するのが安心です。

とくに時間がかかりやすいのが、修正と校正の工程です。社内の複数の部署が確認する場合、意見の取りまとめに想定以上の日数がかかることがあります。確認の担当者と期限をあらかじめ決めておけば、スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。余裕を持った計画が、仕上がりの質にもつながります。

カタログデザインの相談はGRASPERSへ

株式会社グラスパーズは、岐阜県瑞穂市に本社を置くブランディングデザイン会社です。ホームページ、ロゴ、パンフレット、チラシ、看板、写真、動画まで自社で手がけ、デザイン制作実績は1,000件以上にのぼります。デザインを飾りではなく経営の道具と考え、課題の解決につながる制作を大切にしています。

カタログ制作は、パンフレットのサービスの中で対応しています。一般的なサイズの冊子のほか、中綴じの小冊子やリーフレットなど、さまざまな素材と形で制作できます。テンプレートに頼らない完全オーダーメイドで、商品と会社の「らしさ」が伝わるカタログをご提案します。

商品の整理と台割づくりから一緒に進める

グラスパーズでは、デザインに入る前のヒアリングとコンセプト設計を大切にしています。カタログを渡す相手や使われる場面から逆算し、どんな構成なら選びやすいかを一緒に考えます。掲載する商品の分類や優先順位、台割づくりの段階からご相談いただけます。

建築、製造、飲食、美容、医療、スタートアップなど多業種の制作実績があり、業界の特性や顧客層を踏まえたトーンやカラーをご提案できます。何から手をつければよいかわからない場合でも、目的と作りたい内容を共有いただければ大丈夫です。参考にしたいカタログがあれば、打ち合わせがよりスムーズに進みます。

商品撮影からデザイン・印刷まで社内で対応

グラスパーズには写真撮影のサービスがあり、企画から撮影、レタッチ、デザインまでをワンストップで進められます。カタログに欠かせない商品写真も、トーンをそろえた撮影からまとめてお任せいただけます。撮影データは1週間程度で納品しています。

印刷にも対応しており、年間300件以上の印刷を手がけています。100枚単位から大量ロットまで注文でき、紙素材のサンプルで質感を確かめながら仕様を選べます。印刷物は検品したうえで指定の住所へお届けし、データのみの納品にも対応します。修正は構成・デザイン各3回まで、完成までは概ね1〜2か月程度が目安です。

パンフレット・チラシ・ホームページとトーンをそろえた制作

カタログは、会社のほかの販促物と並んで使われることが多い制作物です。グラスパーズでは、パンフレット、チラシ、名刺、ホームページ、看板まで一貫して制作しているため、どの媒体でも同じブランドの印象を届けられます。カタログの写真やデザインを流用して、ホームページを制作することも可能です。

ほかのサービスとまとめてご依頼いただく場合には、「おまとめ割引」もご用意しています。なお、印刷費やディレクション費は別途となります。追加の印刷や注文はLINEやメール、電話で手軽にご依頼いただけるため、改訂や増刷のときも相談しやすい体制です。

岐阜・東海を中心に、オンラインでの打ち合わせにも対応

グラスパーズは、岐阜・愛知・三重の東海三県を中心に全国のご依頼に対応しています。ビデオ通話やチャットツールを使ったオンラインでの打ち合わせも可能で、最短でご連絡当日のオンライン相談にも対応しています。お見積もりは最短で即日お返事します。

展示会や商談の日程が決まっている場合は、そこから逆算した進め方をご提案します。Googleの口コミでは顧客満足度4.9の評価をいただいています。カタログデザインのご相談は、お電話(058-260-3636、平日9:00〜18:00)またはお問い合わせフォームから、お気軽にご連絡ください。

まとめ

カタログデザインで最も大切なのは、見た目を整える前に、読み手が商品を探し、比べ、選べるように誌面を設計することです。パンフレットが会社を知ってもらう資料であるのに対し、カタログは選んでもらうための道具です。この役割の違いを意識するだけで、優先すべきことが明確になります。

探しやすいカタログをつくるには、掲載商品の分類と優先順位を決め、商品情報の項目と表記をそろえ、台割で全体の流れを組み立てることが基本です。そのうえで目次・ツメ・柱で道しるべをつくり、1ページの型を統一して誌面を整えます。

デザインの面では、表紙と扉ページで世界観を伝え、主力商品とラインナップで強弱をつけ、写真のトーンと文字の読みやすさに気を配ることがポイントです。さらに、価格表の別冊化やデータの一元管理、PDFやWebとの連携まで見据えておくと、長く使えて改訂にも強いカタログになります。

社内で作るか制作会社に頼むかは、ページ数や商品点数、撮影の有無によって判断するとよいでしょう。カタログ制作の進め方に迷ったときは、商品の整理や台割づくりの段階から、グラスパーズにお気軽にご相談ください。選ばれるカタログづくりを、設計から印刷まで一緒にお手伝いします。